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7月に読んだ本のまとめ

7月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2960
ナイス数:409

シェルター 終末の殺人 (講談社文庫)シェルター 終末の殺人 (講談社文庫)感想
“シェルターに逃げ込んだ初対面の人々の間で、なぜ連続殺人は起こるのか?”たしかに、この謎もとっても魅力的だけど、まず気になるのは『探偵スルース』(そこ?)。未見である。たいへん気になるではないか!他にも『解剖室殺人事件』とか、心躍るタイトルが目白押しで付箋の数がでらヤバい。三津田さん、筋金入りやね。すてき。でもってトリックに使用された憐れな屑ホラーの何本かは見ているという、あたしもアホだ。
読了日:07月13日 著者:三津田 信三

旧校舎は茜色の迷宮 (講談社ノベルス)旧校舎は茜色の迷宮 (講談社ノベルス)感想
実をいうと当初あまり期待をしていなかった(すみません!)が、とても面白かったです。設定は男性作家が書いたとは思えないくらいのキラキラ少女漫画なんだけど、中身はけっこうな昼ドラ風で、意表を突く犯人とビターな結末が印象的。本格のスパイスをふりかけた暗く悲しい青春残酷物語。しかし主人公の少女の行動には疑問だし、大人たちの人格はハチャメチャだし、最後まで感情移入はできなかったなー。
読了日:07月13日 著者:明利 英司

インサイド・フェイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)インサイド・フェイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
“エンマ様”こと、美人刑事・楯岡絵麻シリーズ。2作目を読み飛ばしているので、じゃっかんネタバレっぽい記述もあったり?もしたんだけども気にしない気にしない。今回も痛快爽快で、ますますエンマ様のファンに。それにしても筒井さん、ええキャラしてるなー。和むわ。『新世紀のベートーベン』には思わずクスリ。最終話はホラー級に恐ろしく、たしかに現実的ではないにしても想像すると肝が冷えます。
読了日:07月13日 著者:佐藤 青南

生け贄 (講談社ノベルス)生け贄 (講談社ノベルス)感想
てっきり短編集だと思っていたら長編だったといううれしい誤算。なにかと巻き込まれ体質の猫さんが今回遭遇するのは、怪しげな新興宗教の教祖宅で発生する不可解な連続殺人事件。生き物ネタは控えめながらも、横溝ばりのどろどろとした人間関係や「タイガ」様の意外な正体など、さまざまなところに意表を突かれて、またもや観察者シリーズきっちり堪能いたしました。しかし猫さん、あんだけ世話になっていながら、かなりの心臓の持ち主やんか。
読了日:07月19日 著者:鳥飼 否宇

レスト・イン・ピース 6番目の殺人鬼 (角川ホラー文庫)レスト・イン・ピース 6番目の殺人鬼 (角川ホラー文庫)感想
騙された。たしかに違和感はあったし、なんかこう分かりそうで分からないさじ加減とかほんま絶妙で、ラストまでうまい具合にミスリードされてしまった。お約束のホラーな雰囲気ももりもりで、そしてしっかりとミステリ。雪冨作品、わたしはすきなんだよなあ。あのいろいろと大げさな感じもグー。おもしろかったです。とにかく犯人がとことんクズのゲスで、最期はもうちょっとずたずたにやったらんかい!と思ったとかなんとか。次回作も楽しみです。
読了日:07月19日 著者:雪富 千晶紀

ST警視庁科学特捜班 赤の調査ファイル (講談社文庫)ST警視庁科学特捜班 赤の調査ファイル (講談社文庫)感想
STのリーダー、対人恐怖症でワイルドな風貌に男の色気を感じる寡黙な赤城さんが主役。大学病院側の医療ミス隠ぺいをめぐって、自らの過去と対峙する彼の苦悩と決意がメインの骨太な作品。犯人の心情は分からなくもないし、理想と現実の折り合いは非常に難しいことも理解できるが、理不尽な人命の犠牲の上に成り立つ正義などないのだと痛感させられる。しかし憎たらしい教授を最後にはぎゃふん(←死語?)と言わせてくれて気分がスカッとする。まさにデトックス本であった。
読了日:07月19日 著者:今野 敏

賛美せよ、と成功は言った (ノン・ノベル)賛美せよ、と成功は言った (ノン・ノベル)感想
なんの共感も好感ももてないのに気になってしようがない最恐の女、碓氷優佳シリーズ第5弾。ただし今回は第三者の目線から語られてるせいか、初めて優佳を応援したい気持ちになりました。敵にするとたしかに恐怖だけど、味方となればこれほど心強い相手はいないよね。華やかなエリートたちによるひりひりとした頭脳バトル。しかしこんなに感情を誘導されたら、本当にこわいな。
読了日:07月29日 著者:石持浅海

スクランブル (集英社文庫)スクランブル (集英社文庫)感想
80年代を背景に、名門女子校で起きた殺人事件を縦軸とした、現在と過去が交錯する連作短編集。構成がお見事、巧みなミスリードにもやられた。なにより、17歳の少女たちの描写がリアルで瑞々しくて、ザ・同世代としては郷愁を誘うほろ苦い青春群像としてきゅんきゅんしながら読んでいました。青春の軌跡が鈍い痛みとなって切なく胸に迫る、珠玉の学園ミステリだと思います。
読了日:07月29日 著者:若竹 七海

憑き御寮 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)憑き御寮 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)感想
血が濃いが故の確執。執着。怨念。そういうのはほんま業が深い。傷つけ奪うことでしか己を得心させられない悲しさ。罪深さ。死してなお彷徨い、呪い、欲しつづける。浅ましいといえばそうなのかもしれないが、そんな風に生れ落ちてしまったのは、彼女たちのせいばかりではないのにね。狂気は死霊となり、男を取り殺してゆく。なんとも憐れでやり切れない。哀しくも恐ろしい情念のお話でございました。
読了日:07月29日 著者:内藤 了

読書メーター


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Posted by K@zumi

5月に読んだ本のまとめ

5月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2482
ナイス数:406

COPY 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)COPY 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)感想
まずは、三木さん麗華さん、ご結婚おめでとうございます。ほんとうにめでたい!相変わらず心臓がくり抜かれた遺体やバラバラ白骨遺体がごろごろ見つかるとかっていう殺伐とした展開の中で、あなたたちの笑顔と幸せが一服の清涼剤のごとく救い。藤堂比奈子シリーズとも付き合いが長いので、まるで身内のように喜ばしいです。わたしも披露宴に参加して引き出物のフィギュアをもらいたいくらい。それはさておき、この物語も次巻でついに完結とのご様子。どんな風に着地させるのだろう。楽しみ!
読了日:05月07日 著者:内藤 了

憑き物 (講談社ノベルス)憑き物 (講談社ノベルス)感想
『観察者シリーズ』順不同で読んでるので何作目なのかちょっとわかんない…。今回は4作の短編集。どの作品も土着感のある、芯の部分ではどろどろとえげつないお話のオンパレードだったのですが、ネコさんやトビさんのキャラのおかげで比較的爽やかな読み心地でした。圧巻だったのは『冥き森』いやーこんなミステリがあるんだって、こんなにも自然界は神秘に満ちてるんだって感動しました。そして漸く親しみが湧いてきたトビさんのことが、最終話でまた得体のしれない人になってしまった。この落とされ方が憎い。
読了日:05月07日 著者:鳥飼 否宇

ハリー・クバート事件 上ハリー・クバート事件 上感想
なんとスリリングな展開。善良な住民たちの秘密の顔がめくれていく様は、人間の覗き趣味を刺激して背中がわらわらする。太陽のように明るく、誰からも愛された美しい少女ノラ。年上の作家を愛し、彼を献身的に支え続けていたノラ。まだほんの十五歳の少女は、何故殺されなければならなかったのか。なにより、果たして彼女は本当に天使のような娘だったのか―。いろんな謎がどどどと鉄砲水のように噴き出してきて、このアトラクションに乗り込んだら最後、途中下車は不可能な予感。
読了日:05月16日 著者:ジョエル・ディケール

ST 警視庁科学特捜班 毒物殺人<新装版> (講談社文庫)ST 警視庁科学特捜班 毒物殺人<新装版> (講談社文庫)感想
おっちゃんたちは何故女子アナが好きなのか。なんてこと考えたこともなかったけど、ううむ、なるほど。そういうことなのかー。また、マスコミが人気女子アナをバッシングするのはどういう心理からくるものなのか。これも目から鱗で勉強になりました。男心もフクザツね。さてさて今回は山吹さんの能力にロックオン。新興宗教にゾンビにSMと、人の心を巧みに操る悪党に引導を渡します。爽快!STを通じて描かれる百合根さんの成長譚もこの物語の楽しみのひとつですね。
読了日:05月16日 著者:今野 敏

聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)感想
「その可能性はすでに考えた」の決め台詞がイナセな青髪の探偵、上苙丞が活躍するシリーズの第二弾。わたしは前作よりこちらの方が好きかもしんない。同じ盃を回し飲みした八人のうち三人(+犬)だけが殺害されるという不可解な毒殺事件に、相変わらずやりすぎ感満載のド派手な演出。あり得ねえ。もっともややこしい推理(屁理屈)合戦はほとんど理解できてなかったけれど、このとんでも仮説が一体どんな風につぶされていくのだろうとワクワクしながら楽しく読ませていただきました。
読了日:05月27日 著者:井上 真偽

怖い絵 (角川文庫)怖い絵 (角川文庫)感想
怖いといってもことさら残虐なシーン等を描いた絵画ではなくて、その絵の描かれた時代や作者の生い立ち、モチーフの背景などから人間の業や暗黒さを読み解き、恐怖をあぶりだしていく背筋がひやひやする絵のお話でした。とくにひやひやだったのが煌びやかな衣装に身を包み威風堂々とした『ヘンリー八世像』。しかし、情けのかけらもないサイコパスのような殺人鬼が王として絶大な権力を握っていた世界は想像するだに恐ろしく、当時彼に仕えたホルバインの心境を思うとまさに震えあがります。
読了日:05月27日 著者:中野 京子

猫が見ていた (文春文庫)猫が見ていた (文春文庫)感想
そのタイトルと豪華なメンツから、勝手にミステリ短編集だとばかり…。そういう意味では少し当てが外れたけれど、しかしながらしなやかで気まぐれな猫の存在はもうそれだけで物語はじゅうぶんミステリアスな雰囲気に。にゃんこ恐るべし。印象深かったのは柚月さんの『泣く猫』と井上さんの『凶暴な気分』。猫のまなざしは、良くも悪くも人の心をするどく射抜いてきますね。猫好きの火村センセも登場。アリスと小夜子さんの軽快な会話を聞いてると、こっちも一杯やりたくなる。
読了日:05月29日 著者:湊 かなえ,有栖川 有栖,柚月 裕子,北村 薫,井上 荒野,東山 彰良,加納 朋子

ハリー・クバート事件 下ハリー・クバート事件 下感想
なんと!そういうことだったのか!驚いた!九回裏ツーアウトランナーなしの10点差から大逆転したくらいの衝撃。いやあ、おもしろかった。怒涛の展開から明かされる真相は、想像以上に無残でやりきれない。本作は、もちろんサスペンスフルなミステリとしても、友情物語としてもとても素晴らしいけれど、その奥に秘められた壮絶なそれぞれの愛の悲劇が何とも切なく抒情的に描かれていて読む者の心を震わせる。儚く砕け散った純愛。憐れなノラ。美しく静かな田舎町の風景が、寂しさに拍車をかけます。
読了日:05月29日 著者:ジョエル・ディケール

読書メーター




5月のハイライトは何といっても 『ハリー・クバート事件』

レビューには粗削りとかとっ散らかってるとか云われてるのもあるけど
それを軽く凌駕するほどのスピード感とエンターテイメント性にあふれていて、
こんなにおもしろい本久しぶりに読んだかも、といった印象。

未読の方はぜひどうぞ!と激プッシュしておきます。

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Posted by K@zumi

12月に読んだ本のまとめ

12月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2517
ナイス数:564

誰も僕を裁けない (講談社ノベルス)誰も僕を裁けない (講談社ノベルス)感想
援交女子高生探偵らいちシリーズ三作目。彼女の顧客にはいずれ劣らぬハイパーな方たちばかりで、その人脈の幅広さに改めて感服。これだけのブレーンと情報網に彼女の知性が加われば、まさに鬼に金棒やね。また今回はお屋敷のヘンチクリンな間取りからして「きたよ、きたよ」って感じで、館好きへの期待はタカマル。ええ、館トリックはアクロバティックでいいんです、もちろん。伏線の回収率も素晴らしく、ほのかに哀愁を帯びたほろ苦いエンディングも印象的。なるほど、『誰も僕を裁けない』とはそーゆー意味だったか!
読了日:12月02日 著者:早坂 吝

扼殺のロンド (双葉文庫)扼殺のロンド (双葉文庫)感想
まんまとやられちゃいました。うー。真犯人、それかー。ミスリードされてるのはうすうす感じてはいたものの、終盤思わず「は?」とかゆっちゃいましたよ。胃と腸がごっそり抜かれてるというのはきっとアレだからだ、とは思うものの、なんで高山病なのかはさっぱり見当もつかなかった。しかし壮絶なドライブやな、マジで。やーもーミラクルイリュージョンな密室トリックの連打で、特にサト江さん卒倒の場面とかほんま「ありえね~」とか思いながらも、こんな奇天烈な仕掛けを鮮やかに見破ってしまう海老原さん、神かよ?
読了日:12月03日 著者:小島 正樹

ゴールデン・ブラッド GOLDEN BLOOD (幻冬舎文庫)ゴールデン・ブラッド GOLDEN BLOOD (幻冬舎文庫)感想
重たいテーマだった。研究者の闇というか、目の前で失っていく命の多さに心のどこかが微妙に壊れてしまった人の、神をも畏れぬ純粋さに戦慄する。命を救うために命を奪う。血液製剤の未来のために惨事すら活用する。それはまさに本末転倒ではあるが、一刀両断には糾弾できないもどかしさもある。だが、罪は罪として正しく罰せられなければならない。死因究明には東海林センパイが大小判を推す、あのスゴ腕の検視官登場やったら「そらまかしといて大丈夫やで、圭吾!」とガッツポーズを出す自分。ほんま彼らは頼もしい。
読了日:12月05日 著者:内藤 了

夜市 (角川ホラー文庫)夜市 (角川ホラー文庫)感想
独特の風情のある美しい文章。読み始めてすぐに魔法にかけられる。ホラー小説だと思っていたら、切ない郷愁の漂うファンタジックな雰囲気に魅了されて、本書は上質な大人の童話だと感じた。これが噂に聞く恒川ワールドかあ。余分な装飾のない端正な言葉の一つひとつに、驚くほど豊かな抒情があふれていて、懐かしさと甘いもの悲しさに泣きたい気持ちになる。異形の者たちが闊歩する世界と、我々が生きているこの日常は、それと気づかないだけできっと地続きなんだろうと素直に思えてしまう。しっとりとした静謐な奇談だ。
読了日:12月10日 著者:恒川 光太郎

the TEAM(ザ・チーム) (集英社文庫)the TEAM(ザ・チーム) (集英社文庫)感想
痛快だった!やってることはほぼ犯罪なんだけど、それでも彼らの手腕に感心し、そのプロ意識には応援したくなる気持ちがわいてくる。チームが実にチャーミングで興味深い。しかし悠美恐いわー。敵には回したくない感じ。わたし自身は霊能力者にでも縋りたくなるような深刻な悩み事は今のところは持ち合わせていないけれど、あれだけ鮮やかにトラブルを解決に導いてくれるのなら騙されてもエエかな?とは思う。たとえ8万払ってでも心の安寧が得られるなら、インチキ霊能者でも鰯のアタマでもありがたく思えるだろう。
読了日:12月13日 著者:井上 夢人

眼球堂の殺人 ~The Book~ (講談社文庫)眼球堂の殺人 ~The Book~ (講談社文庫)感想
おもしろかった!数学も物理もまったくダメで「こんなんで天才たちのハイレベルな会話についていけるんやろか」、と心配していたけどチンプンカンプンなりに最低限は理解できたしとても楽しかった。何より思った以上に軽快な会話と読みやすい文体のおかげで、テンポよく読み進めることができた。大好物のクローズド・サークル、妙ちくりんなお屋敷、不可解な連続殺人、探偵役も漫画みたいな変人学者ときた。眼球堂の謎もさることながら、エピローグで明かされる究極の真実!くぅ~、そう繋がるのかぁ。ちくしょう☆
読了日:12月14日 著者:周木 律

女學生奇譚 (文芸書)女學生奇譚 (文芸書)感想
物語の面白さもさることながら、川瀬さんは本当にキャラクターの造形が上手いなあ、と今回も思った。どの人も眼前に絵が浮かぶほど個性が際立って実に魅力的だ。恐怖を感じることができない主人公とその双子の弟。彼らの対比も憎らしいほど巧みで、危うさとの葛藤と憧憬に強く惹きつけられる。本に隠された事実も悍ましい。真相の方はイマイチ現実味がわかなくてピンとこなかった部分はあったけれど、日常がじわじわと浸食されていくオカルティックな恐怖と種明かしされる論理的な推理とが程よくマッチして楽しかった。
読了日:12月24日 著者:川瀬 七緒

読書メーター



◆◇◆




早いもので、うかっとしていたらもう1月も半ばを過ぎてしまいました。
新年のごあいさつもできないまま、本年もよろしくお願いします。

昨年はおかげさまで130冊読むことができました。
これってたぶん自己サイコーじゃないかしらん??
今年はおそらくこんなには読めないだろうなあ。同居って思ってた以上に忙しいし。

さてお待ちかねだった『屍人荘の殺人』が届いたので、
これでお正月から停滞気味だった読書熱にスイッチが入るかな?

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Posted by K@zumi

10月に読んだ本のまとめ

10月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2986
ナイス数:805

十二の贄  死相学探偵 (5) (角川ホラー文庫)十二の贄 死相学探偵 (5) (角川ホラー文庫)感想
わたしは三津田さんのホラーなミステリには鼻血ぶーですが、ギャグのセンスはしょうしょう疑ってます。愛染ばあちゃんとのコミカルなやりとりにほっこり、というのもあるでしょうが、個人的にはややくどさを感じるので、できればもう少し短めでお願い。アスペクト殺人などシチュエーションはとってもご馳走なんですけど、ホラーとしてもミステリとしてもどこか中途半端な気がして爽快感が得られなかったのが残念でした。殺され方も超常現象みたいだったし、あれ?死相学探偵ってこんな感じの話だったっけ?と。
読了日:10月07日 著者:三津田 信三

鬼を纏う魔女鬼を纏う魔女感想
うーん、吉田さん、やっぱりおもしろい!読みやすい!真骨頂(?)の遺体損壊場面はまさしくえげつなさ120%だけど、思いの外スラスラいける。しかししかし犯人らの脅迫の仕方がクレイジーでハンパない。こんだけ徹底した地獄を見せつけられたら誰だっていうこと聞くんじゃないかしら。その前に発狂しそうだけど。問題のラストについては、必殺仕事人じゃないんだから絶対的な権利を与えられた彼らがソレやっちゃいかんだろう、さすがに。とか思うけれど、東條刑事が相変わらずかっこよかったから、赦す(え゛っ?)
読了日:10月12日 著者:吉田恭教

MIX 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)MIX 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)感想
猟奇事件もどんどん何でもアリになってきました。てか、もともとホラー文庫なのでぜんぜんオッケーなわけだけど。今回はあの死神女史も首をひねる半人半魚の遺体が発見されるという、初っ端からヤワなハートをがしっと掴まれる展開に、わくわくで無意識にお尻が揺れまくりであった。子どもか。しかし科学者の性というのは恐ろしいですね。好奇心に勝てないからこそ、彼らはさまざまな研究に挑み素晴らしい成果を上げ、人びとの暮らしはより良いものになったのは間違いないのだとしても。それは狂気と紙一重の危うさ。
読了日:10月14日 著者:内藤 了

サンマイ崩れ (角川ホラー文庫)サンマイ崩れ (角川ホラー文庫)感想
なんだこれ!すごくおもしろかった。表題作はこれぞ日本の怪談といった感じの真っ当な怖さ。とてもオーソドックスな物語ながら、時折ユーモラスな場面も挟みつつ、朴訥と進む展開と明かされる怪異とのコントラストに肌があわ立つと同時に、寥寥としたなつかしさも覚える。味のある方言も良かった。『ウスサマ明王』は、もう傑作。荒唐無稽バンザイ。もしも実相寺監督(亡くなってるけど)で映画化になったら会社休んででも見に行く!と思えるほど。この哀しくてハチャメチャな感じが、わたしには合っていたと思う。
読了日:10月19日 著者:吉岡 暁

サイレント・ヴォイス 〜行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)サイレント・ヴォイス 〜行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
『メンタリスト』のジェーンが、いっさい相手にしゃべらせることなく、広げた地図のなかから目的の場所をじりじりと特定していった魔法がようやく解けた気がした。なるほろ。大脳辺縁系かぁ。すごいなあ。てか、傍にいるだけで震えあがるわ。たしかにこんな技持ってると生きにくいかもしんない。判りすぎるのも良し悪しやね。物語は取調室のなかで繰りひろげられるワンシチュエーションドラマ。こういう密室での腹の探り合いのお話は大好物♪楽しかった。シリーズ化してるようなので、これはぜひ追いかけなければっ!
読了日:10月21日 著者:佐藤 青南

あなたが愛した記憶 (集英社文庫)あなたが愛した記憶 (集英社文庫)感想
受け継がれてきたDNAによって、わたしも誰かの生を生きているのか。永遠の命とは肉体ではなく、すなわち「記憶」である。というのは、甦りのひとつとして度々取り上げられているが、人魚の肉を喰らって不老不死になるよりかは、肉体という入れ物に乗り換える方が、たしかに利便性は良い気がする。清彦はこれからも輪廻転生を繰り返しながら永遠に生きてゆくのだろうか。愛する人を失い続けていくのだろうか。おぞましい殺戮の連鎖は断ち切れたのだとしても、主人公の行動は正義なのか、わたしにはわからない。
読了日:10月24日 著者:誉田 哲也

救済のゲーム救済のゲーム感想
とてもおもしろかった。ゴルフに無知で、イーグルってなに?バンド?くらいのアホな知識でもじゅうぶん楽しめるし堪能できた。世にも美しい場所で発見された酷たらしい串刺し遺体。まるで騎兵隊によって虐殺されたインディアンの呪いのように。この不可解な謎に挑むのは無名の天才プロゴルファー。彼を支えるキャラクターの誰もが魅力的で、軽快な会話も好感度大。特にアンドロイドのように冷徹なヒューズ警部に萌える。真相はただただ悲しく遣り切れないが、読了後は『救済のゲーム』にふさわしい爽やかさだった。
読了日:10月29日 著者:河合 莞爾

乱歩城 人間椅子の国 (光文社文庫)乱歩城 人間椅子の国 (光文社文庫)感想
やーもー聞きしに勝る変態度。共感はとてもできないけれど理解はできる(え゛っ!?)大乱歩の小説を大胆にアレンジした物語は数々あれど、こんなにねばちっこい作品は初めて読んだかもしんない。だいたい明智探偵がグラマラスな美女で倫理観ゼロのサディストな変態探偵で、助手の小林少年は夜な夜なスッポンポンで屋根裏を徘徊する危険度マックスな変態少年という設定とかどんだけ?登場する変態さんもさすが選ばれし者といったツワモノぞろい。目に沁みるような奥深い世界と哀愁がそこはかとなく香る一品であった。
読了日:10月29日 著者:黒 史郎

ようするに、怪異ではない。  お祭り百鬼夜行 (角川文庫)ようするに、怪異ではない。 お祭り百鬼夜行 (角川文庫)感想
シリーズ第三弾。今回は文化祭がテーマ。イイですねえ。日常の謎系学園ミステリで文化祭って云ったらテッパンでしょう!心踊らないハズはなし。また「鵺の謎」というのが縦糸に入った連作短編集になっていて、なかなか読みごたえもありました。『うる星やつら』みたいなドタバタワールドも楽しかったナ。青春の日の健気でまぶしくてひりひりしていて、胸をきしませるほろ苦い雰囲気もびしばし伝わってきて、なつかしさと甘酸っぱさで過呼吸が起こりそうよ。それにしても生徒会長、あんたらちゃっかりしすぎやろう!
読了日:10月30日 著者:皆藤 黒助

読書メーター



◆◇◆




ぅーん、10月は10冊に一歩届かず!今月はもっと届かなさそうなヨカン…(>_<) 
だって紅葉とか紅葉とか紅葉とか見に行きたいじゃない?(なんだそれ)

はじめましての作家さんも3名いらっしゃって、バラエティに富んだ楽しい読書でした。
特に『サンマイ崩れ』と『救済のゲーム』がおもしろかった。おすすめ。

そうそう、今月は11日、12日と女性陣4名(母と娘二人)でメナード青山リゾートに行って
ハーブガーデンで遊んで、創作を楽しんで、温泉入って、フレンチ食べて、エステに行って
命の洗濯をしてきます。
20年近くコツコツ貯めていた500円貯金がけっこういい金額になっていたので
それでもってパーーッと景気よく使ってきます♪♪♪

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Posted by K@zumi

7月に読んだ本のまとめ

7月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2216
ナイス数:597

呪い殺しの村呪い殺しの村感想
“憑き物筋”と聞くだけで身体が震えるほどコーフンするのですが、それほどがっつり民俗学的に絡んではいなかったような印象。しかもあれほどの三つの奇跡を起こしてみせた俊一郎の影の薄さ加減がちょっぴり気の毒。神がかり的な偶然を利用した密室殺人もさることながら、瞬時にあれだけのトリックを捻り出せるあの犯人の機転の利き方って、ほんとただ者じゃないわ。理論的には可能かもしんないけど、数々のムチャブリトリックに「ンなあほな~」とツッコミつつも楽しく読了。ただ探偵がちょっといけ好かないのよね。
読了日:07月05日 著者:小島 正樹

さよなら、シリアルキラー (創元推理文庫)さよなら、シリアルキラー (創元推理文庫)感想
稀代のシリアルキラーである父親から、あらゆる殺しの英才教育を受けて育った少年「ジャズ」が主人公。その偉大な父の呪縛から逃れようと、必死に己の内なる怪物と葛藤する姿が悲しくも愛おしい。起こる事件は陰惨なんだけど、それはこの物語の刺身のツマ程度に感じられるほど、ほろ苦く切ない青春小説の色合いが濃い気がする。兎にも角にもハウイーとコニーがイイ子すぎて苦しい。彼らの存在が今のジャズをこの世界に繋ぎ止めている唯一の希望だ。もしもジャズが彼らを失ったらどうなってしまうのか、母さんは心配だよ。
読了日:07月14日 著者:バリー・ライガ

鍵の掛かった男鍵の掛かった男感想
「尻尾を捕まえた。ほら、こいつだ。もう離さない」相変わらず火村氏のキザなセリフは健在でうれしくなる。あるホテルで孤独な老人が謎の死を遂げる。はたして彼は自殺か他殺か。火村氏不在のなか、その真相に迫るべくアリスが孤軍奮闘がんばるがんばる。そう、その男はまさに鍵の掛かった男だったのだ。綿密な取材によって次第に浮き彫りになっていく被害者の人物像と壮絶な過去。ラストの鮮やかな謎解きもお見事ながら、そこに至るまでの遣る瀬のない人間模様や、数奇な運命に弄ばれた独りの男の人生が穏やかに沁みた。
読了日:07月19日 著者:有栖川 有栖

仮面病棟 (実業之日本社文庫)仮面病棟 (実業之日本社文庫)感想
知念さん、初読みです。タイトルや装丁からゲームめいたものを想像していて、もしそうなら苦手やな、と思っていたのですが、あにはからんや、いきなりのフルスロットルな展開にあれよあれよという間にわたしもすっかり渦中の人間に。しかもこの読めそで読めない登場人物の嫌らしいくらいのベタな反応と行動。これはもう素直でいいの?どうなの?とざわざわしながら読み進め、迎えたラストシーン。なるほど!大まかなところはその通りでしたが、なんとそうだったかー!犯人すごい。こうなったら成就させてあげたいわン☆
読了日:07月25日 著者:知念 実希人

首洗い滝 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)首洗い滝 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)感想
曰く因縁つきの物件や地場を観光名所として開発するにあたり、その際のお祓いや営繕などもビジネスとしてシビアに見積もられるとか、いろんな意味で建設業界は奥深い世界やなあとしみじみ思う。恐ろしい怪異も根源に横たわるのは哀しくも美しいピュアな愛。それを退治するのではなく、キチンと成仏をさせてあげる。ええ話や。また仙龍がどんどん好い男になってきて好感度大。女子っていうのはこーゆーちょっと硬派な男前にヨワかったりするんだけど、いざ付き合うとなるとこれが少々厄介ではある。春菜ガンバレ。
読了日:07月26日 著者:内藤 了

三階に止まる三階に止まる感想
実に石持さんらしさがうかがえるホラーテイストのミステリでありました。イイっすね、このなんともメンドクサイ感じ。堪能したー。一番ぞっとしたのはやはり『黒い方程式』の容赦のなさと最後の妻の行動かしらん。分からんでもないけど、彼女がとても理路整然とマトモそうに壊れてる様が痛々しくも恐ろしかった。表題作も気色悪い。エレベーターってほんと厭な感じ。ゴンドラのシーンも緊迫感があって引き込まれた。ほんの15分ほどのドラマがとても濃厚で、見下ろす風景のように現実がぐらつく酩酊感が味わえた。
読了日:07月27日 著者:石持 浅海

読書メーター



◆◇◆



やーもー、暑い です。

PCをあんまり開かなくなったので、たまに立ち上げると遅い遅い。
7月のスマッシュヒットは『さよなら、シリアルキラー』でしょうか。
翻訳モノ苦手を覆えす読みやすさでした。続刊も読み進めたいです。

ところで、アマゾンプライムに登録してみました。
プライムビデオのエントリー数はじゃっかん少なめではありますが
年額3,900円(月にすると300円ちょっと)ならお得ですね。
娘ちゃんが「FIRE TV Stick」を買ってくれたので、
すごく楽にテレビで鑑賞できてホクホクしてます。
こちらのスティックで「dTV」や「Hulu」なんかも視聴できるので
また娘はお試し登録してみるとか云ってます。楽しみ♪♪♪

今月はやたら飲み会が多いので、お財布がピンチで悲しい( >Д<;)

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Posted by K@zumi

6月に読んだ本のまとめ

6月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:1150
ナイス数:322

貸しボート十三号 「金田一耕助」シリーズ (角川文庫)貸しボート十三号 「金田一耕助」シリーズ (角川文庫)感想
再読。表題作での「殺害された男女の首はなぜ切断途中のまま放置されていたのか」という謎に対しての回答は、実はその凄惨な死体の状況こそに重要な手掛かりがあり、そこから導き出される美しい推理を堪能できる。さすが金田一さん。車から落ちた石膏像から死体が出てくるのは乱歩さんの『地獄の道化師』をほうふつとしてニヤリとしてしまう『堕ちたる天女』では、衝撃を受ける際の表現が「脳天から焼けた鉄串」とか「焼けただれた鉱物が脳のなかで奔騰」とか「耳のそばでダイナマイト」とか、やけに灼熱地獄でアル。
読了日:06月21日 著者:横溝 正史

パンドラ 猟奇犯罪検死官・石上妙子 (角川ホラー文庫)パンドラ 猟奇犯罪検死官・石上妙子 (角川ホラー文庫)感想
本編でもその存在感をいかんなく発揮している、死神女史こと石上妙子先生の若き日の事件簿。なかなかソーゼツでございます。本筋となる連続少女殺人事件(犯人像はわたしがまだ幼少のころ世間を震撼させていた彼の人物を想起させる)と、サー・ジョージをめぐる石上先生の心の移ろいや女性としての戸惑いが繊細に描かれつつも、やがて訪れる悍ましい悲劇の予感へとシフトしていく後半部分はとてもゾクゾクした。コンパクトにまとまりながら、それでいてひじょうに満足度の高い読み応えのある一冊でありました。面白かった!
読了日:06月23日 著者:内藤 了

鬼流殺生祭 (講談社文庫)鬼流殺生祭 (講談社文庫)感想
多かれ少なかれ、ひとは誰しも何かしらの妬みや恨みを買っているもの。たいていの場合は「チッ」って感じで受け流したり受け流されたりして事なきを得てるんだけど、買う相手を間違えるとドえらい目に遭うという典型のようなお話であった。果てのない憎悪というのは恐ろしい。悪意の種は時限爆弾のようにひっそりと仕掛けられて、いつしか時期が来ればパカっと凶悪な華を咲かせる。呪いというのはこんな風に生まれるんだ、しかもこんなにも理不尽に、と思うと心底震えあがる。無惨で憐れとしか云いようがない哀しい結末。
読了日:06月28日 著者:貫井 徳郎

読書メーター



◆◇◆




6月は10冊どころか、たった3冊しか読めませんでした。トホホ…

やー、同居になるとなんやかやと忙しくて、なかなか読書の時間が取れないもんですなー。

当分はこ~んなスローペースが続くんだろうなあ。
まあ楽しみながら読書するのがイチバンなので、数ではないよね、うん。そう思おう。

先月はバラもあじさいも何も撮りに行けなかった。しょんぼり。
バラはともかく、室生の奥の遅咲きのあじさいがそろそろかもしんないので
週末にでも行ってみるか!雨降らんかったらだけど、、、

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Posted by K@zumi

5月に読んだ本のまとめ

5月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:3547
ナイス数:1257

赤いべべ着せよ… (中公文庫)赤いべべ着せよ… (中公文庫)感想
あー。おもしろかった!まったくしゃちほこばってなくてほんのりと柔らかくて、ホラーでも血みどろ絵巻でも今邑さんの本はほんとうに安心して読んでいられる。この安定感はミステリ界の「おふくろの味」じゃないかしらん。少なくともわたしにとってはそう。「母さん、いつものやつー」って云ったら「あいよ」って感じで出してくれる。ホッとする味。そーゆー意味でも、今回もどっぷり楽しませてもらいました。人殺しの話に癒されるもくそもないんやけど、疲れた時は今邑作品なわたしなのです。(まったく感想になってへん)
読了日:05月02日 著者:今邑 彩

綺譚集 (創元推理文庫)綺譚集 (創元推理文庫)感想
もしかして、わたしの方が狂ってる?あまりにグロテスクであまりに不条理で奇妙で悪夢的で、でも端正で清冽で月の雫のようにしとしとと美しい文章に「もしかしてこっちの世界の方が正しいのかしら」と錯覚しそうになるし。ああ、キケン。背中もお尻もこそばゆくなる不安定なぞわぞわ感。深く覗きこむと連れていかれそうだ。無垢と残酷が優しく同居する、津原さんは恐い作家さんやと思う。頭の中が砕かれないようにちょっとずつちょっとずつ読む。でないと艶やかに解体された少女の姿に見とれてしまいそうになるもの。
読了日:05月05日 著者:津原 泰水

終りなき夜に生れつく終りなき夜に生れつく感想
不穏な風をまといながらバビル二世なみの能力者たちによる、血で血を洗う壮絶な殺戮の宴が繰り広げられる『夜の底は柔らかな幻』のスピンオフ。恩田作品に登場するおねえキャラはなんでいつもこんなに男前なんだろう。嫉妬するくらいキラキラしてる。葛城をはじめ、彼らの過去を知ったうえで『夜の~』を読み直してみると、また違った感慨を持つかもしんないナ。<理解したいという欲望は、不幸だな(by 神山)>って感じで、結局“ソク”の意味もよくわからないままだけれど、恩田小説はわたしにとってやっぱり麻薬。
読了日:05月12日 著者:恩田 陸

オーブランの少女 (創元推理文庫)オーブランの少女 (創元推理文庫)感想
初読みの作家さん。胡乱な空気が漂う独特の世界観を持つパラレルワールドに誘ってもらいました。かるくトリップ感。表題作の甘美な地獄絵図は、すさまじいと同時に世界が崩れ落ちる酩酊感を味あわせてもらいました。可憐でソーゼツな血みどろメルヘン。最終話もすごい。美しく怜悧狡猾な皇女の鎧が剥がされ、か弱いひとりの少女に堕ちる様は、謎解きの爽快さも伴ってこちらもなんだかサディスティックな気持ちにさせられる。お気に入りは『片想い』当時の風俗の描写に和むし、少女らの瑞々しい抒情にはんなりと酔った。
読了日:05月13日 著者:深緑 野分

五骨の刃  死相学探偵(4) (角川ホラー文庫)五骨の刃 死相学探偵(4) (角川ホラー文庫)感想
死相が視える弦矢俊一郎が活躍する〈死相学探偵シリーズ〉第四弾。続編を読むのはかれこれ五年ぶりになるかもしんない。そうそう、愛染様のキャラは吉本新喜劇の女優さんチックなノリやったなあ、としみじみ。第一の事件「無辺館殺人」のシチュはかるくガッツポーズ出るくらいツボ。巻き込まれたら困るけど、読んだり見たりする分には好みの設定。またいろんなホラー映画が登場するのも楽しい。佐官の『首斬り運動部』って『死霊の盆踊り』くらい食指が動くんですけど?しかし「管徳代」って名前がすごいわね。やられた。
読了日:05月17日 著者:三津田 信三

骨の刻印 (ヴィレッジブックス F ヘ 5-2)骨の刻印 (ヴィレッジブックス F ヘ 5-2)感想
イギリス最果ての孤島で、謎の焼死体が発見される。遺体の状況はまさに『Xファイル』のような惨状。モルダーに嗅ぎつけられなくて良かったよ。物語はけっこうなスロースターター。異人である主人公はジモティから不当に敵視されたりと、公私ともにいろいろと四面楚歌で気持ちもどんよりするが、事件は中盤以降いっきに加速。息もつかせぬ展開は二転三転と華麗に反転しその意外な動機と真実に戦慄。まさに愛は盲目。愛は狂気。しかも、えー!なんなんだ、このエンディング!ンもうデイヴィッドってばとことん不憫な子。
読了日:05月18日 著者:サイモン・ベケット

BACK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)BACK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)感想
いンやー、めでたい!!猟奇事件の方じゃなくて三木&麗華の件。彼らが架空の人物ということを忘れてしまうくらい、あのチームには細胞レベルで馴染んでしまってます。今回は巨大な闇の入り口に差し掛かったばかりの、物語としてはなんとも不完全燃焼。読了後はザラついた不穏感が残される。比奈子たちはこれからどんな陰謀に巻き込まれるのだろう。早く続きが読みたいでございます。それと、比奈ちゃんの恋の行方がひょっとしたらひょっとするところに落ち着きそうな予感もしますね。まあある意味常套なんやけど。
読了日:05月20日 著者:内藤 了

海の底 (角川文庫)海の底 (角川文庫)感想
なんと有川作品初読み!序盤からフルスロットルな展開。昨年観た『シン・ゴジラ』がオーバーラップする。登場人物の設定がトレンディドラマのように小洒落ていて、彼らの言葉の節々にいちいちキュンとなる。くやしい。人喰い巨大ザリガニが攻めてくるという荒唐無稽なお話ながら、虚構とリアルの融合が絶妙で、血肉を持った物語として眼前にぐいぐい迫ってくる。恐慌と混乱。大スペクタル。そして鼻の奥がツンと痛くなる青春小説としてもとてもおもしろく読了できた。良い体験をさせてもらってただただ感謝です。楽しかった。
読了日:05月23日 著者:有川 浩

いまさら翼といわれてもいまさら翼といわれても感想
<古典部シリーズ>最新刊、ようやく読めました。しっとりと胸に沁み入る六編の物語。軽快な語り口ながらも、蒼い月の光のような静謐な印象は相変わらず。まさに彼らの春は泣きたくなるくらいにピリリと青い。そうか、ホーちゃん。そんなことがあったか。そりゃ省エネ主義になりたくもなるよね。表題作のえるの戸惑いはよくわかる。墓守りをはじめ旧家の跡取りが担うとされる責任と自覚は、ナチュラルに骨の髄まで浸透しているもの。突然もうええよと云われてもそりゃあ困るよね。生真面目な彼女の真っすぐさが切ない。
読了日:05月26日 著者:米澤 穂信

警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官感想
楽しかった!なにこの御都合主義のハチャメチャエンターテイメント。まるで内田けんじさんの映画をみてるみたい。それぞれのキャラがなんともイイ味だしてるし、巨大な悪に『スティング』並のチームで挑む大仕掛けと『あぶない刑事』みたいなコミカルなノリが最大の醍醐味で、まったく肩が凝らずにサクサク読めていく。こんなに緊張感なくてええのか、と思いつつも痛快で気持ちイイ。どうやらドラマ化されていたみたいですね。わたし的にはそりゃもう國井さんはしょっぱい笑顔がチャーミングな堺雅人さんなんだけどっ。
読了日:05月30日 著者:梶永 正史

読書メーター


◆◇◆



ようやく引っ越しが完了し、同居生活が始まったわけですが、、、

いンやーー、忙しいっ!!

想像以上に余裕のない生活を送っております。
だいたい物が片付かないのなんのって。
この一ヶ月あまりの騒動で、体重が3キロ落ちてしまいました。
当然、本など未だに一冊も読めておりません。

かなしいでごさいますよ、、、

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Posted by K@zumi

ONE 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子

ONE 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)
KADOKAWA / 角川書店 (2016-07-23)
売り上げランキング: 6,518

新人刑事・比奈子の故郷長野と都内で発見された幼児の部分遺体は神話等になぞらえて遺棄されていた。被虐待児童のカウンセリングを行う団体を探るなか深手を負った比奈子。一方、脱走した連続殺人鬼・都夜は……。


比奈ちゃん、愛されてるなあ。

犯人確保と比奈子救出に一丸となるチームの思いが熱い。
そして今回も三木&麗華のファインプレーが光る。ええコンビや。

ネグレクトや虐待をうけた子どもだから魂のない悪鬼のように育つとは云い切れないけれど、
それでも子どもの未来や人格を左右するのは
少なからずわたしたち大人の責任であることは痛感する。

クレイジーな都夜が比奈子への復讐心に燃えて脱走したはいいが、
本丸で真打登場とばかりに颯爽と雨合羽降臨した矢先
永久にすりっとお株を奪われる結果に…。

彼女死にきれんね。

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Posted by K@zumi

2月に読んだ本のまとめ

2017年2月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:6356ページ
ナイス数:1330ナイス

ZERO  猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)ZERO 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)感想
ひ、比奈子ーーー!!うちのヨメに何すんねん、コラ!(違ッ) 手に取ったとき、やけに薄い本だと思ったらこちらは前編になっているのね。くう、気をもたせるやないの。ドラマ版でのラスボス「永久」は、アイスブルーのカラコンがおっとろしいド迫力の美女だったけど、原作ではビスクドールのような趣の美少年なのね。これはこれでコワい。ネグレクトや幼児虐待など 、幼な子が被害に遭う話はたとえフィクションでも心が痛い。すぐにでも続きが読みたいのは山々なれど、今しばらく我慢の子なのがツラいところ☆
読了日:2月27日 著者:内藤了

亡者は囁く (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)亡者は囁く (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)感想
身の毛もよだつよなえげつない殺人の記憶も生々しい《槙野康平シリーズ》第二弾。前作ほど残虐非道な殺害方法ではないので、「お話はおもしろいんだけど、アレにおえっぷ」となった方でも今回は大丈夫なんじゃないかしら。それにつけてもなんて奇想天外なトリック!ほとんどイリュージョンだわ。じょじょにあぶり出されていく人間模様も興味深い。ずっと気になっていた『亡者は囁く』の意味が終盤にきてようやく判明。そういうことか!うまいなあ。オカルトとミステリ、両方ともキレイに両立し納得させられちゃった。
読了日:2月26日 著者:吉田恭教

怪談のテープ起こし怪談のテープ起こし感想
待ちに待った短編集。にもかかわらず、第1話目読了から早くも手をつけたことにぐぐっと後悔が押し寄せる。怖いよう。カセットテープって、なんであんなに気色悪いんだろう。ぐすん。映画でも小説でもこわいお話に目がないわりに、いざとなると怪談噺は続けて読めないあかんたれでもあるので、「ああ、いやだ…」と思いながら彼の本を読むのはある意味自傷行為なのかしらん?でもやめられん。アホかも。アホついでにひとつ言えることは、「ただもうこうなったら『黒面の狐』を読むしかない!」ということです(え〝っ?)
読了日:2月23日 著者:三津田信三

LEAK  猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)LEAK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)感想
今回も悲しい事件だった。祐馬には、特殊詐欺の片棒を担ぐなどという卑劣な行為からはキチンと足を洗って、必ずや真っ当な道を歩んで欲しいものだ。またこういう悲劇の連鎖を読むと、どうしても警察の捜査の限界を思い知らされるようで苦しくなる。悪意には果てがない。ところで倉島さんと忍とのラブ度がヤバいぞ?愛車に名前を付ける気持ちはわからんでもないけど、周りにいたらちょっと引く(ω) おっとそういえばむかし知り合いに、愛犬に「山下」と名付けてる人がいたな。やっぱりこれもちょっとヘンな人だった。
読了日:2月22日 著者:内藤了

幻想運河 (講談社文庫)幻想運河 (講談社文庫)感想
わたしはこの、地味で沈鬱で息苦しささえ感じる淋しいミステリがなんだか好きだ。ずぶずぶと、靄のかかる沼のなかへ人知れず沈んでゆく。そんな孤独で哀しくてへばりつくように濃厚な愛の悲劇がどういう訳か気に入っている(ちっとも褒めているように聞こえませんが、褒めてます)。二つの運河の街、アムステルダムと大阪を奇妙な糸で繋ぐ殺人事件。魅惑的なアムスの街の描写がとにかく秀逸。水島が主人公に語った幼い失恋の記憶は、わたしも切なくて泣きそう。本書は効く人には確実に効く魔法のような小説やなと思う。
読了日:2月20日 著者:有栖川有栖

エムブリヲ奇譚 (角川文庫)エムブリヲ奇譚 (角川文庫)感想
品のよい怪異、艶のある哀しさ。絡みつくよな情念のお話なのに、絹みたいな肌触りがする。なんだろう、このひんやりとしたすべすべ感。じんとして、ぞわっとして、ぬくたい涙がぱたぱた落ちて、寂しくて悲しくてやるせのない思いが募る。耳彦はあかんヤツ。弱くてズルくて腹立たしいのに憎みきれない。どれだけ嘆いて悔やんでも、人はそのダメなとこや理屈に合わないこととも一緒に、これからも生きていかなあかん。諦めるわけでもなく、達観するわけでもなく。ひりひりと残酷でずしっとやさしい物語でした。
読了日:2月18日 著者:山白朝子

八月は冷たい城 (ミステリーランド)八月は冷たい城 (ミステリーランド)感想
7月が女の子の物語なら8月は男の子の物語。毒が少ないのでさらっと読んでしまうが、あにはからんやこれがなかなかに残酷な物語だ。しかも「みどりおとこ」がなにげに『麦の海』のボーイ・ジョージみたいな校長やウィルスハンターの恵弥とだぶる。いつも思うけど、恩田さんておねえコトバのバイキャラが好きよね。わたしもスキだけど。不穏なすべり出しも上々で、設定はすでに了解しているものの醸しだすざわざわ感はヒートアップ。死者の記憶はみどりおとこが食べてくれた。生者は前を向いて進んでいく。すこしずつ。
読了日:2月17日 著者:恩田陸,酒井駒子

七月に流れる花 (ミステリーランド)七月に流れる花 (ミステリーランド)感想
『あの鏡のなかに、不気味な緑色の影を見た日から、彼女の長く奇妙な夏が始まったのだ』冒頭のセンテンスでわしっとココロを掴まれる。恩田さんは、こーゆー胸をざわりと波立たせる表現がうまい。思春期の女の子らしい不安と、かわいくてなつかしくてちょっと不穏で、現実をゆるく乱されるふわふわ感が心地よい。特に関係ないと思うけど、突然の"蘇芳"さん登場にぎょっとする。城の謎や少女の喪失などサスペンスフルな展開ながら、やはりそこは甘め。次作への布石もあり、イラストも物語の雰囲気によく似合ってた。
読了日:2月16日 著者:恩田陸,酒井駒子

AID  猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)AID 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)感想
シリーズ第三弾。爆発する腐乱死体。次々に発生する異常な自殺事件。謎の「AID」と雑踏に潜む孤独な闇。このシリーズは猟奇的で鬼気迫るストーリーもさることながら、各キャラクターの造形がなんとも魅力的ですばらしい。まるで肉体を得たかのように文字の上でキラキラと踊ってる。それにしても三木さんのキャラはやっぱり米沢さんとかぶるなあ。しかもお気に入り♡ 警察ドラマではどうしても鑑識に目がいってしまうのは、ミステリ読みの悲しき性やね。ダイナマイトな麗華さんもとってもステキ。末長くお幸せに。
読了日:2月15日 著者:内藤了

繭の密室 - 警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)繭の密室 - 警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)感想
厭なお話だった。いかにして怪物ができあがるか思い知らせるような悪寒の走る物語だった。被害者はまるで絵に描いたような金持ちのアホぼんで、ある意味サイコパスみたいなクズ野郎ということもあり、犯人が自分の思いをキッチリ遂げることに秘かな満足感を覚えたという、もしかしてわたしも少し狂ってますか?プロローグからすでに読者は魔法にかけられてるので、カラクリが見え始めた時点で「あ…」と声が漏れるこの瞬間が気持ちイイ!しかし読了後は冷え冷えとした空虚感に支配されて心底やり切れない。
読了日:2月14日 著者:今邑彩

福家警部補の報告 (創元クライム・クラブ)福家警部補の報告 (創元クライム・クラブ)感想
今回の福家さんはやけに人間味にあふれているように感じたナ。ちょっと鬱陶しいけど親しみやすい。とにかく『少女の沈黙』がダントツに良い!こーゆー人情噺にはついホロっとなってしまうので、菅原の優しさや漢気がずんと沁みてぐっときた。ええ漢や。粋な締めくくりのラストシーンも清々しくて心に残る。相変わらずプライベートは謎のままで得体の知れなさは健在だけど、組対の強面にも怯まず、ヤクザにも顔がきく福家さんが、これほどカッコよく頼もしいと思えたことはなかったかも。『楽しかったわ。また会いましょう』
読了日:2月13日 著者:大倉崇裕

CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)感想
わたしはドラマの比奈子キャラもけっこうお気に入りだったのですが、本家の比奈ちゃんに出会うとやっぱり和みますね。もしも息子がいたら嫁に欲しい。そして懐かしい厚田班の面々。三木さんも死神女史もお久しぶり。またヨロシクね。マシンのような殺人鬼による、まるでマグロの解体ショーのような地獄絵図。あの『羊たちの沈黙』ばりの異常な殺害動機といい、やっぱりヤツはとんでもなく恐ろしい。ドラマが始まっちゃったもんで続刊を読むのを止めてたのですが、ようやくシリーズ追っかけ隊と思います(`・ω・´)
読了日:2月12日 著者:内藤了

「死霊」殺人事件―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)「死霊」殺人事件―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)感想
あれ?なんか貴島さん、びみょ~にキャラ変わった??という印象。今回は相棒がおきゃん(←これひょっとして死語か?)な女子ってこともあるからなのかな。もともと一匹狼的なポジションにはいたと思うけど、ツッコミになんだか険のある感じがするゾ?かなり場当たり的というか偶然による偶然で成り立つトリックのような気もしますが、とはいえテトリスのように精緻に組み上げられた仕掛けはきっちり堪能できました。しかし謎解きでの貴島さんの持って回った言い回しには、河田さん同様わたしもイラっとしたわン☆
読了日:2月11日 著者:今邑彩

黒祠の島 (新潮文庫)黒祠の島 (新潮文庫)感想
じっくりと再読。閉鎖的で信仰心に厚く、一人ひとりはいい人間なのに集団になるととてつもなく不気味で、またすべてを心得たように行動する意味ありげな村人たち。風供養のため家々の軒先に無数につるされ、風をうけては狂ったように鳴りひびく色とりどりの風鈴や風車の群れ。馬頭鬼をしずめるために用意される戸籍をもたない子ども。くり返される惨劇。罪と罰の帳尻。血筋に憑いた化物。問題の提起にも限りなく深いものがあり、自分は主人公とともにぐうと唸るしかないような居心地の悪さややるせなさに、胸をキリキリと締めつけられる。
読了日:2月9日 著者:小野不由美

「裏窓」殺人事件―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)「裏窓」殺人事件―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)感想
ノッポと猫背以外あまり印象のない地味な主人公、貴島柊志が活躍するシリーズ第二弾。名作『裏窓』をなぞった設定、連続殺人の点と線、クライマックスでヒロインがピンチになるのもお約束。そこはかとなく昭和の残り香がするミステリアスな雰囲気といい、良いですね、この安心感。非道な事件を扱っているというのにホッとします。それにしても犯人のとち狂った動機が乱歩ぽくてサブイボ。でもってラストに示されるもうひとつの真相もお見事。なるほど、そう繋がりますか。今回は怪奇色は薄め?と思ってたら、なんとまっ!
読了日:2月8日 著者:今邑彩

鬼の蔵 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)鬼の蔵 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)感想
私的にはど真ん中ストライク。「ゴーストハント」ロス後、わたしはこーゆーお話をずうっと待ち焦がれていました。ありがとう、内藤センセイ!!激LOVE♡ 伝承・因習・怪奇・怨念。祓うのは一癖も二癖もある濃ゆ〜いキャラの面々。蒼具村が抱えてきた昏く激しい哀しみや、壮絶な死を遂げ鬼となったオクラサマへの畏怖。怪異をただ狩るのではなく、怨みも祟りも因縁も作法に則り彼岸へ帰す。血みどろ悲惨な物語だけど後味もすっきりと優しく、ラブも王道で女子受けしそう。どうやら続刊が出るみたいだ!わーい♪♪♪
読了日:2月5日 著者:内藤了

i(アイ)鏡に消えた殺人者―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)i(アイ)鏡に消えた殺人者―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)感想
オカルトと本格推理との巧みな二重奏。漂う不穏な空気がイイ感じ。メイントリックについては正直それほど目新しいものではないと思うけれど、「被害者の書いた小説」と「犯人が鏡のなかに消えたよう付けられた血の足跡」というのが目くらましとなって、まったく気がつきませんでした。やられたなあ。ホラーな展開から目からうろこがぽたぽたの謎解きへのスムーズなシフト。これでゲームセットと見せかけて、実は…ってところもオイシイ。貴島さんの秘密もなにげに気になるし、このシリーズ追いかける気マンマンであります。
読了日:2月4日 著者:今邑彩

Dの殺人事件、まことに恐ろしきはDの殺人事件、まことに恐ろしきは感想
大乱歩の耽美と恐怖が融合した幻想と暗黒の名作ミステリを、スマホやSNSなど最新の利器をアイテムに現在の風俗へと鮮やかにアレンジさせた短編集。現実と妄想とのあわいがぐにゃりと歪み、おぞましくにやけた狂気がひょこり顔を出す。残酷でシニカルで、確かなロジックに裏打ちされたとびきりの悪夢の数々。しょっぱなの『椅子?人間!』からしてもう虫唾が走るほど気持ち悪く、不気味などんでん返しに身の毛がよだつ。元ネタを知らなくてもじゅうぶん楽しめるが、これを機に乱歩さんの原作を読み直してみるのもアリだ!
読了日:2月4日 著者:歌野晶午

魔女は甦る魔女は甦る感想
だいたい『カエル男』読んだときに「これ、あかんヤツや…」と思ったハズなのに手を出してまた同じ目に、、、ああ、痛い。もう主人公ってばどんだけ不死身よ。同じく無垢な少女や子どもが不当に虐待される描写もでらツラい。ヒッチコックの『鳥』に『バイオハザード』を足したようなパニックホラー。罪悪感を抱える主人公が葛藤の末に己の為すべきことを果たす姿は『エクソシスト』のカラス神父のよう。ただいかんせんヒロインの行動になんの共感も好感もわかなくて、彼女には終始イライラしっぱなしであった。ンもう。
読了日:2月3日 著者:中山七里

読書メーター



◆◇◆



やっぱり2月は過ぎるのが早いなー。
先月は自己最高の19冊を読了。しかもコミックなし!
比較的薄い本が多かったせいかもしれないけど、これはすごい。えらいゾ、自分(´∀`)
<藤堂比奈子シリーズ>は安定のおもしろさで◎ まだまだつづくヨカン。
<貴島柊志シリーズ>も4作で、続刊はもう永遠に読むことができないのはほんとうに悲しい。
貴島さんの過去も永遠に謎のままだ。

今月もリクエストしたい本が目白押し。
まずは澤村さんの『恐怖小説キリカ』、三津田さんの『黒面の狐』、青崎さんの『水族館の殺人』
あと、<座間味くんシリーズ>も。市川さんの『ジェリーフィッシュは凍らない』も捨てがたい。
なにより新刊が出たんだから、そろそろ有栖さんの『鍵の掛かった男』にも着手せねばっ。
楽しみやわ♪♪♪

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Posted by K@zumi

ON 異常犯罪捜査官 藤堂比奈子

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ポニーキャニオン (2017-02-22)
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藤堂比奈子は警視庁捜査一課に配属された新人刑事。異常なまでに犯罪者に興味を持つ比奈子は、どんなに凄惨な現場にもまったく動じず平然と捜査をする。その様子に、同じ班の先輩刑事・東海林泰久は違和感を覚える。そして、犯罪者を追い詰めていく中で、秘めた自らの心の闇が比奈子に迫る…。


原作を読んだのは第一作目の『on』のみなんですが、シリーズを読もうと思っていたところにドラマ化となってしまって、しかも第1話を見る限りでは「なんかわたしの知っている比奈子とちゃうぞ!?」「この比奈子には何か秘密がありそうだ」と思って、あえてシリーズは読まずにドラマのみを視聴しました。

もう一言でいうと、“比奈子の魅力にやられた”、という感じでした。
原作の比奈ちゃんは、元気で健気でいつも一生懸命で、傷ついた魂にそっと寄り添えるような女の子。
しかしドラマ版の比奈子には生まれながらに〈感情がない〉――普段は演技をしている――という設定で、〈人を殺す者と殺さない者との違い〉はどこにあるのか、そのスイッチを探しているといった孤独でむつかしい人物像。悲しいという感情も怖いという感情も彼女は持ち合わせていない。
波留さんのあの瞬きひとつしない大きな瞳でまっすぐに見つめられ「わたしのような人間は、いつか人を殺すのでしょうか」とまったくの無表情で(しかもこのお顔がすばらしく美しい!)そこに苦悩とか罪悪感とか一切感じさせない口調で静かに問われたら、そりゃひるみますよね、フツウの男は、、、って感じ。
この人間の暗黒面に対する一途な探究心はダークヒーロー臨床犯罪学者火村英生の上を行きます。
てか、もーーー、波留がほんとうにすばらしかった。透明で温度のない表情が秀逸でした。
そんな彼女の瞳をまっこうから受けとめる心療内科医中島先生役の林遣都さんもナカナカ良かったですよ。
ラスボス「真壁永久」役の芦名星さんもスゴかった。目の覚めるようなクリアなブルーのカラコンもインパクト大。このドラマでは最恐の猟奇犯罪者に女性が多いというところがひとつの特徴かも?

殺人事件に関しては、原作でも伏線が判りやすすぎるし手がかりも残しすぎだしあまり真面目にミスリードするつもりはなさそうな感じだったので(そもそもホラー小説です、これ)、内容的には「ほほう」という感じだったのですが、主役のふたりの危うい関係性に惹かれてどっぷりハマってしまいました。
ちなみに東海林巡査役の横山裕(関ジャニ∞)くんは、、、(イマイチ感あり)

ドラマはじゅうぶんに堪能したので、次はゆっくり事件の詳細もかねて原作読もうと思ってます(・ω・)ノ

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Posted by K@zumi
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