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8月に読んだ本のまとめ

8月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:3056
ナイス数:343

ブラック・コール 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)ブラック・コール 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
おもしろかった!あれこれと悪知恵を働かす憎たらしい犯人たちを手玉に取る様がなんとも痛快。エンマ様がお得意の「尖塔のポーズ」でもって反撃ののろしを上げると、待ってましたとばかりにこちらのテンションもアゲアゲに。最終話は15年前に彼女の恩師を殺害した犯人との直接対決。最後まで警察官としての任務を全うした絵麻の強さに胸がじーんとなった。
読了日:08月08日 著者:佐藤 青南

ST警視庁科学特捜班 黄の調査ファイル (講談社文庫)ST警視庁科学特捜班 黄の調査ファイル (講談社文庫)感想
密室状態のマンションの一室で、新興宗教団体の信者である若者4人の死体が発見される。『黄の調査ファイル』ってことで、今回のメインは山吹さん。それにしても泰然自若としている彼があんな過去を持っていたとはとても驚きだった。しかし、人間、心に余裕がなくなるとつい早とちりや勘違いをしてしまいがち。ちょっとしたすれ違いから生まれた悲劇は何とも憐れで救いがない。
読了日:08月08日 著者:今野 敏

金色天化 (新潟文楽工房)金色天化 (新潟文楽工房)感想
Kindle「prime reading」にて読了。無料で読ましてもらってホンマ申し訳ない!『アクション×ミステリ×ホームドラマ』新潟を舞台に、人の心を操る中世よりの秘術「天化」の継承者である主人公とその姉が怪事件に挑む。面白かったですねー。「天化」という能力はなかなかファンタスティックで魅力的です。新潟という舞台も、夫が新津出身なだけに自然とテンションが上がっちゃまいした。
読了日:08月21日 著者:ヤマダ マコト

鬼面村の殺人 新装版: 黒星警部シリーズ1 (光文社文庫)鬼面村の殺人 新装版: 黒星警部シリーズ1 (光文社文庫)感想
ちょっぴりエッチでふざけていて、胡散臭い登場人物や舞台設定が横溝チック。シュールな描写がオフビートな笑いを誘い、まるで『トリック』のドラマを見ているみたい。白川郷のその奥にある鬼面村。合掌造りの家が一夜で消え、次々に起こる奇怪な事件の裏に隠された真相とは!?ひたすら酷い目に遭い続ける黒星警部の「密室はミステリ・ファンの心のふるさと」はまさに名言なり。
読了日:08月21日 著者:折原 一

非在 (角川文庫)非在 (角川文庫)感想
非在なるものに踊らされた男たちの悲劇。憐れとしか云いようのない不幸な結末。しかし壮絶だった。善良なる、すくなくともほんの2、3か月まえまでは善良であった人間が、ここまで狂ってしまえるものなのだろうか。人魚、朱雀、仙人、蓬莱の島。ここでいったい彼らに何が起こったと云うのか。不気味な作中作を交えたサスペンスフルな孤島ミステリでありました。
読了日:08月27日 著者:鳥飼 否宇

異邦の騎士 改訂完全版異邦の騎士 改訂完全版感想
『異邦の騎士』とはそういうことだったのね。まさに想像の斜め上をいく作品でした。ミステリにありがちな感情のないパズルのような物語ではなく、記憶を失った男の絶望と再生、その苦悩を丁寧に力強く描き切った、人間群像劇としても実に骨太な作品でございました。終盤、漆黒の闇を纏い、鋼鉄の馬に跨って颯爽と登場する騎士の姿には惚れ惚れしてしまいます。かっこよかったわ~。
読了日:08月27日 著者:島田 荘司

美濃牛 (講談社文庫)美濃牛 (講談社文庫)感想
これだけの長編なのにまったく長さを感じなかった。ヒロインの窓音はわたしの中では終始「杉咲花」のイメージ。わらべ唄やら見立て殺人やら、サービス満点でむさぼるように読んでしまった。やー、楽しかったです。俳句のシーンもすごく面白くて、ちょっとやってみたいな、という気持ちにさせられた。また、陰惨な事件の中、幼馴染コンビの存在感が絶妙で、彼らの不器用であったかい友情にほっこり。
読了日:08月30日 著者:殊能 将之

読書メーター



2か月連続アップです。

しかし、今年の夏は暑かったですねえ。暑いからさぼってたわけではないんですが。
最近はシリーズものをちょこちょこと追いかけてまして、<STシリーズ><エンマ様シリーズ>
そして<観察者シリーズ>などにハマってます。やめられんわ。

7月8月で特におもしろかったのは、殊能さんの『美濃牛』と石持さんの『賛美せよ、と成功は言った』
やっぱ優佳シリーズは安定のおもしろさやね。
引きつづき殊能さんの賛否両論飛び交う『黒い仏』に進みたいと思っております('ω')ノ

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Posted by K@zumi

7月に読んだ本のまとめ

7月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2960
ナイス数:409

シェルター 終末の殺人 (講談社文庫)シェルター 終末の殺人 (講談社文庫)感想
“シェルターに逃げ込んだ初対面の人々の間で、なぜ連続殺人は起こるのか?”たしかに、この謎もとっても魅力的だけど、まず気になるのは『探偵スルース』(そこ?)。未見である。たいへん気になるではないか!他にも『解剖室殺人事件』とか、心躍るタイトルが目白押しで付箋の数がでらヤバい。三津田さん、筋金入りやね。すてき。でもってトリックに使用された憐れな屑ホラーの何本かは見ているという、あたしもアホだ。
読了日:07月13日 著者:三津田 信三

旧校舎は茜色の迷宮 (講談社ノベルス)旧校舎は茜色の迷宮 (講談社ノベルス)感想
実をいうと当初あまり期待をしていなかった(すみません!)が、とても面白かったです。設定は男性作家が書いたとは思えないくらいのキラキラ少女漫画なんだけど、中身はけっこうな昼ドラ風で、意表を突く犯人とビターな結末が印象的。本格のスパイスをふりかけた暗く悲しい青春残酷物語。しかし主人公の少女の行動には疑問だし、大人たちの人格はハチャメチャだし、最後まで感情移入はできなかったなー。
読了日:07月13日 著者:明利 英司

インサイド・フェイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)インサイド・フェイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
“エンマ様”こと、美人刑事・楯岡絵麻シリーズ。2作目を読み飛ばしているので、じゃっかんネタバレっぽい記述もあったり?もしたんだけども気にしない気にしない。今回も痛快爽快で、ますますエンマ様のファンに。それにしても筒井さん、ええキャラしてるなー。和むわ。『新世紀のベートーベン』には思わずクスリ。最終話はホラー級に恐ろしく、たしかに現実的ではないにしても想像すると肝が冷えます。
読了日:07月13日 著者:佐藤 青南

生け贄 (講談社ノベルス)生け贄 (講談社ノベルス)感想
てっきり短編集だと思っていたら長編だったといううれしい誤算。なにかと巻き込まれ体質の猫さんが今回遭遇するのは、怪しげな新興宗教の教祖宅で発生する不可解な連続殺人事件。生き物ネタは控えめながらも、横溝ばりのどろどろとした人間関係や「タイガ」様の意外な正体など、さまざまなところに意表を突かれて、またもや観察者シリーズきっちり堪能いたしました。しかし猫さん、あんだけ世話になっていながら、かなりの心臓の持ち主やんか。
読了日:07月19日 著者:鳥飼 否宇

レスト・イン・ピース 6番目の殺人鬼 (角川ホラー文庫)レスト・イン・ピース 6番目の殺人鬼 (角川ホラー文庫)感想
騙された。たしかに違和感はあったし、なんかこう分かりそうで分からないさじ加減とかほんま絶妙で、ラストまでうまい具合にミスリードされてしまった。お約束のホラーな雰囲気ももりもりで、そしてしっかりとミステリ。雪冨作品、わたしはすきなんだよなあ。あのいろいろと大げさな感じもグー。おもしろかったです。とにかく犯人がとことんクズのゲスで、最期はもうちょっとずたずたにやったらんかい!と思ったとかなんとか。次回作も楽しみです。
読了日:07月19日 著者:雪富 千晶紀

ST警視庁科学特捜班 赤の調査ファイル (講談社文庫)ST警視庁科学特捜班 赤の調査ファイル (講談社文庫)感想
STのリーダー、対人恐怖症でワイルドな風貌に男の色気を感じる寡黙な赤城さんが主役。大学病院側の医療ミス隠ぺいをめぐって、自らの過去と対峙する彼の苦悩と決意がメインの骨太な作品。犯人の心情は分からなくもないし、理想と現実の折り合いは非常に難しいことも理解できるが、理不尽な人命の犠牲の上に成り立つ正義などないのだと痛感させられる。しかし憎たらしい教授を最後にはぎゃふん(←死語?)と言わせてくれて気分がスカッとする。まさにデトックス本であった。
読了日:07月19日 著者:今野 敏

賛美せよ、と成功は言った (ノン・ノベル)賛美せよ、と成功は言った (ノン・ノベル)感想
なんの共感も好感ももてないのに気になってしようがない最恐の女、碓氷優佳シリーズ第5弾。ただし今回は第三者の目線から語られてるせいか、初めて優佳を応援したい気持ちになりました。敵にするとたしかに恐怖だけど、味方となればこれほど心強い相手はいないよね。華やかなエリートたちによるひりひりとした頭脳バトル。しかしこんなに感情を誘導されたら、本当にこわいな。
読了日:07月29日 著者:石持浅海

スクランブル (集英社文庫)スクランブル (集英社文庫)感想
80年代を背景に、名門女子校で起きた殺人事件を縦軸とした、現在と過去が交錯する連作短編集。構成がお見事、巧みなミスリードにもやられた。なにより、17歳の少女たちの描写がリアルで瑞々しくて、ザ・同世代としては郷愁を誘うほろ苦い青春群像としてきゅんきゅんしながら読んでいました。青春の軌跡が鈍い痛みとなって切なく胸に迫る、珠玉の学園ミステリだと思います。
読了日:07月29日 著者:若竹 七海

憑き御寮 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)憑き御寮 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)感想
血が濃いが故の確執。執着。怨念。そういうのはほんま業が深い。傷つけ奪うことでしか己を得心させられない悲しさ。罪深さ。死してなお彷徨い、呪い、欲しつづける。浅ましいといえばそうなのかもしれないが、そんな風に生れ落ちてしまったのは、彼女たちのせいばかりではないのにね。狂気は死霊となり、男を取り殺してゆく。なんとも憐れでやり切れない。哀しくも恐ろしい情念のお話でございました。
読了日:07月29日 著者:内藤 了

読書メーター


Posted by K@zumi

6月に読んだ本のまとめ

6月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:3101
ナイス数:522

金魚姫金魚姫感想
ちよもかわいかったけど、ここのリュウもものすごおおおくかわいい。荻原さんの描くお化けの女の子はなんでこんなに愛おしいんだろう。最強。それだけに、彼女の背負い続けてきた耐え難い痛み、また潤がいいヤツなだけに、その切なさは計り知れない。世代を超えて時空を超えて、ただひらすらに恨み続けたまま転生を繰り返すことは、想像を絶するほどに辛く悲しいことだ。美しい金魚はちゃんと成仏できたと信じたい。泣いて笑ってぐっときて、素敵なお伽噺でした。
読了日:06月10日 著者:荻原 浩

ミステリークロックミステリークロック感想
TVドラマで見た作品もちらほら。実は原作を読むのは本作が初めてでしたが、不死身のメンタル青砥&策士榎本の夫婦漫才(?)がツボにはまってすンごい楽しかった!肝心のトリックに関してはとてもフクザツで半分以上アタマに入ってないけれど(すんません)、畳みかけるような推理の展開にはよくわからないながらも圧倒されてしまいました。また『コロッサスの鉤爪』では被害者があまりにもクソすぎて、もう犯人ダイオウホオズキイカでええやん?って感じっす。
読了日:06月10日 著者:貴志 祐介

妖奇庵夜話  その探偵、人にあらず (角川ホラー文庫)妖奇庵夜話 その探偵、人にあらず (角川ホラー文庫)感想
『その探偵、人にあらず』というタイトルからホラーの香りがむんむんなのですが、それほど怪奇に満ちた怖いお話ではありませんでした。「人間」とヒト変異型遺伝子をもつ「妖人」なる亜種が混在するパラレルワールドが舞台。探偵役の洗足伊織の出で立ちは不愛想な歌舞伎役者みたいで、わたしのなかではクールな尾上松也さん的なイメージかしらん。ええ男や。“あたし”って言葉も似合いそうやし。その伊織さんにもまだまだ秘密がいっぱい。次巻が楽しみです。
読了日:06月10日 著者:榎田 ユウリ

届け物はまだ手の中に届け物はまだ手の中に感想
のどかな誕生パーティー。なんてことない昔話に花を咲かせつつも、頭のなかは目まぐるしく回転。相手の一挙手一投足に全神経を集中させながら慎重に腹を探り合う。軽快な会話とは裏腹に、刺すような緊張感で手に汗握ってしまう。まさに石持作品の真骨頂ともいえる変形型密室心理劇。くどくど推理しまくる主人公の思考が圧巻。おもしろかったー。ラストはブラックな落ちで、不謹慎ながらニマニマしてしまう。やっぱり石持ワールドに登場する女性はみんな強くてとびきりコワい。
読了日:06月12日 著者:石持 浅海

物の怪 (講談社ノベルス)物の怪 (講談社ノベルス)感想
あな恐ろしや。『物の怪』のタイトル通り、背中が粟立つ3篇の物語。登場する河童、天狗、鬼、それぞれの民俗学的な蘊蓄部分はもちろんのこと、それらがトビさんのテリトリーである「生き物」として解釈される部分には、これぞ観察者の面目躍如といった感じでとても興味深かった。それぞれの不可解な謎は論理的に解決はされるものの、物の怪に取り憑かれた人間のおぞましさに、読了後は心底ぞっとするのです。
読了日:06月24日 著者:鳥飼 否宇

時鐘館の殺人 (中公文庫)時鐘館の殺人 (中公文庫)感想
ホラーにSF、本格物と、バラエティーに富んだ短編集。どの作品もぴりりとスパイスが効いていてとても楽しかった。適度にハラハラ適度にぞわぞわ、ユーモアもあり、ラストはお約束通り「ををっ」とひっくり返してくれる。さすが安定のおふくろの味。表題作の「読者からの挑戦状」ってそーゆーことだったのね。なんてお茶目な趣向。今邑彩アッパレ!『恋人よ』のサスペンス感はベタだけど効果てきめんでございました。
読了日:06月24日 著者:今邑 彩

ST警視庁科学特捜班 青の調査ファイル (講談社文庫)ST警視庁科学特捜班 青の調査ファイル (講談社文庫)感想
あー、おもしろかった。怪しげな心霊特集モノはTVでも大好物なので、今回の舞台がまさに「心霊スポットのマンション」ときたらもう可憐な胸は躍る踊る。テンプレート的な敵役キャラの川那部さんもエエ感じやし、STチームと所轄の刑事たちが次第に心通わせていくところも、捜査ドラマの高揚感を味わえてわくわくする。また「霊能者」と呼ばれる人のちょっとした秘密も分って、いろんな意味で納得したのでした。
読了日:06月24日 著者:今野 敏

去年の冬、きみと別れ (幻冬舎文庫)去年の冬、きみと別れ (幻冬舎文庫)感想
救いようのない人たちが集う、音のない狂気の世界。さらさらと読めていくのに、まわりの気温はどんどん下がってくる。ひとりきりで読むのがなんだか怖くて、できるだけにぎやかな場所で読むようにしていた。人があちら側に行ってしまうのは、そんな風に生まれついたからなのか環境の加減なのか、その辺のところはよくわからないけれど、純粋であるが故の悲劇の前には全てが無力なのだと、思わずにはいられなかった。
読了日:06月27日 著者:中村 文則

レモンタルトレモンタルト感想
透明感のあるしっとりとした風情のある文章。そこだけ時間が止まっているかのような世界観。正味の話、主人公の境遇はかなり悲惨で理不尽この上なく、読んでいて「ひでえなあ」とちょっとだけ胸糞わるくもなるんだけど、最終的には甘酸っぱく絞められており「よくもまあこれだけ(男に)モテるわ」といった感想に。義兄のお母さまがなんとも男前で、あの感覚は女性作家ならではなものかもしれないと思った。
読了日:06月27日 著者:長野 まゆみ

亡霊の柩 (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)亡霊の柩 (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)感想
ごくごくと水を飲むように言葉が身体に入ってくる。あっという間に読んじゃった、シリーズ最新作。吉田さんの本は読み始めると止まらないのよね。ただし今回はオカルト色は薄め。グロもほとんどなし。そのおどろおどろしさは少ない分、事件の様相は複雑多岐。人間関係も入り組んでいて、凶器のトリックもかなりぶっ飛んでる。あんなんアリかよ?いやー、いろいろ勉強になるなあ。次回作は怪奇ムードむんむんでお願いいたします♪
読了日:06月29日 著者:吉田恭教

読書メーター




6月はなんとか10冊をクリアできました。にっこり。

ここ最近、感想をこまごま書くのがじゃっかん面倒になってきて
どんどん手抜きになってきつつあります。やっぱアレかしら。年かな?


地元のフォトクラブに入れてもらうことになりました。
女の人ばっかりで人数も十人足らずの小さな会なので、気楽にできそうです。
18日には紹介もかねて初ミーティング&ランチ。
キンチョーするなあ。

Posted by K@zumi

5月に読んだ本のまとめ

5月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2482
ナイス数:406

COPY 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)COPY 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)感想
まずは、三木さん麗華さん、ご結婚おめでとうございます。ほんとうにめでたい!相変わらず心臓がくり抜かれた遺体やバラバラ白骨遺体がごろごろ見つかるとかっていう殺伐とした展開の中で、あなたたちの笑顔と幸せが一服の清涼剤のごとく救い。藤堂比奈子シリーズとも付き合いが長いので、まるで身内のように喜ばしいです。わたしも披露宴に参加して引き出物のフィギュアをもらいたいくらい。それはさておき、この物語も次巻でついに完結とのご様子。どんな風に着地させるのだろう。楽しみ!
読了日:05月07日 著者:内藤 了

憑き物 (講談社ノベルス)憑き物 (講談社ノベルス)感想
『観察者シリーズ』順不同で読んでるので何作目なのかちょっとわかんない…。今回は4作の短編集。どの作品も土着感のある、芯の部分ではどろどろとえげつないお話のオンパレードだったのですが、ネコさんやトビさんのキャラのおかげで比較的爽やかな読み心地でした。圧巻だったのは『冥き森』いやーこんなミステリがあるんだって、こんなにも自然界は神秘に満ちてるんだって感動しました。そして漸く親しみが湧いてきたトビさんのことが、最終話でまた得体のしれない人になってしまった。この落とされ方が憎い。
読了日:05月07日 著者:鳥飼 否宇

ハリー・クバート事件 上ハリー・クバート事件 上感想
なんとスリリングな展開。善良な住民たちの秘密の顔がめくれていく様は、人間の覗き趣味を刺激して背中がわらわらする。太陽のように明るく、誰からも愛された美しい少女ノラ。年上の作家を愛し、彼を献身的に支え続けていたノラ。まだほんの十五歳の少女は、何故殺されなければならなかったのか。なにより、果たして彼女は本当に天使のような娘だったのか―。いろんな謎がどどどと鉄砲水のように噴き出してきて、このアトラクションに乗り込んだら最後、途中下車は不可能な予感。
読了日:05月16日 著者:ジョエル・ディケール

ST 警視庁科学特捜班 毒物殺人<新装版> (講談社文庫)ST 警視庁科学特捜班 毒物殺人<新装版> (講談社文庫)感想
おっちゃんたちは何故女子アナが好きなのか。なんてこと考えたこともなかったけど、ううむ、なるほど。そういうことなのかー。また、マスコミが人気女子アナをバッシングするのはどういう心理からくるものなのか。これも目から鱗で勉強になりました。男心もフクザツね。さてさて今回は山吹さんの能力にロックオン。新興宗教にゾンビにSMと、人の心を巧みに操る悪党に引導を渡します。爽快!STを通じて描かれる百合根さんの成長譚もこの物語の楽しみのひとつですね。
読了日:05月16日 著者:今野 敏

聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)感想
「その可能性はすでに考えた」の決め台詞がイナセな青髪の探偵、上苙丞が活躍するシリーズの第二弾。わたしは前作よりこちらの方が好きかもしんない。同じ盃を回し飲みした八人のうち三人(+犬)だけが殺害されるという不可解な毒殺事件に、相変わらずやりすぎ感満載のド派手な演出。あり得ねえ。もっともややこしい推理(屁理屈)合戦はほとんど理解できてなかったけれど、このとんでも仮説が一体どんな風につぶされていくのだろうとワクワクしながら楽しく読ませていただきました。
読了日:05月27日 著者:井上 真偽

怖い絵 (角川文庫)怖い絵 (角川文庫)感想
怖いといってもことさら残虐なシーン等を描いた絵画ではなくて、その絵の描かれた時代や作者の生い立ち、モチーフの背景などから人間の業や暗黒さを読み解き、恐怖をあぶりだしていく背筋がひやひやする絵のお話でした。とくにひやひやだったのが煌びやかな衣装に身を包み威風堂々とした『ヘンリー八世像』。しかし、情けのかけらもないサイコパスのような殺人鬼が王として絶大な権力を握っていた世界は想像するだに恐ろしく、当時彼に仕えたホルバインの心境を思うとまさに震えあがります。
読了日:05月27日 著者:中野 京子

猫が見ていた (文春文庫)猫が見ていた (文春文庫)感想
そのタイトルと豪華なメンツから、勝手にミステリ短編集だとばかり…。そういう意味では少し当てが外れたけれど、しかしながらしなやかで気まぐれな猫の存在はもうそれだけで物語はじゅうぶんミステリアスな雰囲気に。にゃんこ恐るべし。印象深かったのは柚月さんの『泣く猫』と井上さんの『凶暴な気分』。猫のまなざしは、良くも悪くも人の心をするどく射抜いてきますね。猫好きの火村センセも登場。アリスと小夜子さんの軽快な会話を聞いてると、こっちも一杯やりたくなる。
読了日:05月29日 著者:湊 かなえ,有栖川 有栖,柚月 裕子,北村 薫,井上 荒野,東山 彰良,加納 朋子

ハリー・クバート事件 下ハリー・クバート事件 下感想
なんと!そういうことだったのか!驚いた!九回裏ツーアウトランナーなしの10点差から大逆転したくらいの衝撃。いやあ、おもしろかった。怒涛の展開から明かされる真相は、想像以上に無残でやりきれない。本作は、もちろんサスペンスフルなミステリとしても、友情物語としてもとても素晴らしいけれど、その奥に秘められた壮絶なそれぞれの愛の悲劇が何とも切なく抒情的に描かれていて読む者の心を震わせる。儚く砕け散った純愛。憐れなノラ。美しく静かな田舎町の風景が、寂しさに拍車をかけます。
読了日:05月29日 著者:ジョエル・ディケール

読書メーター




5月のハイライトは何といっても 『ハリー・クバート事件』

レビューには粗削りとかとっ散らかってるとか云われてるのもあるけど
それを軽く凌駕するほどのスピード感とエンターテイメント性にあふれていて、
こんなにおもしろい本久しぶりに読んだかも、といった印象。

未読の方はぜひどうぞ!と激プッシュしておきます。

Posted by K@zumi

4月に読んだ本のまとめ

4月の読書メーター
読んだ本の数:1
読んだページ数:366
ナイス数:102

猿島六人殺し 多田文治郎推理帖 (幻冬舎文庫)猿島六人殺し 多田文治郎推理帖 (幻冬舎文庫)感想
ちょんまげ版『そして誰もいなくなった』(つうか、展開がスピーディーで被害者の悲鳴が轟くあたりは、わたしとしてはちょんまげ版プチ『13日の金曜日』の感覚)として、とおおおっても楽しく読ませていただきました。ミステリファン垂涎ものの魅力的な謎がいやにあっさりと解明されて、わたしが犯人だったらあれほどの恨みと執念で周到に計画したのに「そりゃナイよ!」って感じですが、それ以上に主人公が慧眼だったってことで。彼の探偵譚をもっと読みたい気持ちが高まりました。
読了日:04月25日 著者:鳴神 響一

読書メーター



もはやまとめでもなんでもない、たった一冊しか読んでません。

やー、4月は忙しかったもんなあ。ほんま。
10年ぶりにPCも買い替えたし。ようやくWin10ですよ。

快適なPCライフかと思ったけど、7のほうが良かったよなあ。いといろと。
なにはともあれ、今月はもうちょっと読めそうや。

昨日、秀樹の訃報を聞いて、トップアイドルのころをよく知っているだけに
旧友が亡くなったような切ない喪失感を味わってます。

Posted by K@zumi

3月に読んだ本のまとめ

3月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2744
ナイス数:487

卍の殺人 (中公文庫)卍の殺人 (中公文庫)感想
デビュー作からすでに盤石の安定感がある今邑さん。昭和生まれにはこの感覚はまさに“たまらんっ”のである。卍の形をした館で巻き起こる骨肉の争い。不可解な連続殺人にどいつもこいつも思わせぶりで怪しさ満点の登場人物。この、ちょっと自分にも解けそうな感じの謎のさじ加減がぜつみょうで、もはや快感とも云えるもやもや感を引きずっての真相解明、そこからのもう一捻りは、今邑ミステリの真骨頂やね。繊細な心の機微をリアルさと儚さで綴られる醜くも哀しい愛憎劇。たのしかった。やー、それにしても匠がクズ。
読了日:03月05日 著者:今邑 彩

プレゼント (中公文庫)プレゼント (中公文庫)感想
これはステキ!ブラックで切れ味の鋭い、それでいてどこかオフビートな笑いを誘う珠玉のミステリ短編集。ついてないというにはあまりにも不幸なバックグラウンドを背負うシニカルな「葉村晶」のキャラがちょー魅力的。なんかこう、一歩間違えばギャグと紙一重のハードボイルドさがクセになりそうなヨカン。お気に入りは『あんたのせいよ』。そう、話きいてりゃ結局「自分以外のすべてが悪い」的な考え方をする人って、たしかにいる。ワンシチュエーションドラマ風の表題作はぜひ芝居でやってみたいとハゲシク思った。
読了日:03月11日 著者:若竹 七海

その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)感想
なんというか、よく練り込まれた少年漫画を読んでいた気分。キャラクターの造形といい、くらくらするような二次元ワールドを体感してるようでちょっとしんどい。こういう感性の小説を読んでいると、つくづく自分も年取ったなあと実感してしまう。悲しいわ。奇跡を証明するために、あらゆるトリックの可能性を否定し続けんとする稀有な探偵が主人公。彼を取り巻く環境のスケール感もデカくて、なんと大げさな~と思わずにはいられないけれど、刺客たちと繰り広げる熾烈な推理バトルは、とてもユニークで刺激的だった。
読了日:03月12日 著者:井上 真偽

樹霊 (ミステリ・フロンティア)樹霊 (ミステリ・フロンティア)感想
すっきりと澄んだ空気を感じた。この清らかさは、お伊勢さんの境内を歩いているときのさらさら感に似てる。アイヌの言葉や風習の描写も興味深かった。犯人の動機には意外性があって驚かされるが、その心情は作品のテーマと相まって痛痛しく理解できる。傲慢な人間の愚かな宴の最期は、虚しく辛くやるせない。だが、清しい陽の光を浴びた巨大なハルニレのそばで、鳶さんが語るもうひとつの真相がなんとも心憎くて、しっとりとした優しい余韻に救われる。そして儚く散った恋心に切ない想いがつのる。泣くな、ネコさん。
読了日:03月14日 著者:鳥飼 否宇

斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)感想
「占星術」を読んだのが気が遠くなるような昔の話。なのでえらい間の空いた2作目となってしまった。もっとも占星術は当時の自分にはちょっと合わない印象を持っていたため、今回の再チャレンジはその思いを払拭できるのか自分自身に興味もあった。やーもー予想以上に楽しめた!顎が外れるほどの圧巻のトリック。ホンマよー考えるわ、そンなこと。ま、推理することは端から放棄してたのだけれど(コラ)冒頭の花壇のパズルに関しては、わたしは安野光雅絵本の信奉者だったもので、一瞬で理解できたのであった。うふ
読了日:03月18日 著者:島田 荘司

化石少女 (文芸書)化石少女 (文芸書)感想
笑いと恐怖は表裏一体。まさに。このシュールさ。一章ごとにじわじわと背筋を這い登る得体のしれない気味悪さ。脱力系ツンデレ青春ストーリーの空気感と、奇妙な殺人事件との均衡が絶妙に不安定で、非現実感にくらくらする。ああ、麻耶さんだわ。間違いなく。ラストのオチはなんとなく予感できたけれど、でももしも本当にすべてまりあの推理通りだったとしたら、どんだけデンジャラスな生徒会なんだ。そろいもそろって殺意ありすぎやろ。大丈夫か、ペルム学園。某木曜ミステリ並みに誰ひとり京都弁しゃべらないし。
読了日:03月27日 著者:麻耶 雄嵩

モノクローム・レクイエム (徳間文庫)モノクローム・レクイエム (徳間文庫)感想
とっても読みやすくライトな印象。モノクロームとはそういう意味かー。白はまっとうな探偵(警察官だけど)編で、黒はアングラな必殺仕事人編。どちらも、奇怪な現象の裏に隠れている見えざる犯罪に鉄槌を下すというお話。それらを交互に配した連作短編集になっていて、都市伝説ありミステリありサスペンスありアクションありで楽しかった。特に最後の大がかりな仕掛けはさすが“やりすぎコージー”の異名にふさわしく、清々しいほどのとんでもトリック。引田天功もびっくり。ぜひぜひ実験してみたい衝動にカラレル。
読了日:03月28日 著者:小島 正樹

ST 警視庁科学特捜班 エピソード1<新装版> (講談社文庫)ST 警視庁科学特捜班 エピソード1<新装版> (講談社文庫)感想
実は『隠蔽捜査』を途中挫折するという昏い過去を持っているので少し不安はあったのだけれど。あにはからんや、サクサク読めてすンごいおもしろかった!キャラ立ちしてるしテンポはいいし、ストーリーも明快でまったくストレスなくドラマを見てるような感じでわくわくしながら読んで行けた。つうか、この作品はドラマ化してるのね。5人のスペシャリストの名前に色(赤とか青とか)が含まれているのもなにげに戦隊ヒーローぽくて楽しい。とにかく彼らの特殊能力加減がハンパない。ニュータイプかよ?続刊も読むぞー♪
読了日:03月29日 著者:今野 敏

読書メーター


◆◇◆



いつの間にやら広告が出ていてびっくり。

今年は思いのほか桜の開花が早くて、うれしいんだけどいろいろと予定が狂いっぱなし。
まーねー。しょーがないよね。桜祭りだもの。
本だって今月はまだ一冊も読めてないし。ま、春はしゃーないよねー♪♪♪

Posted by K@zumi

2月に読んだ本のまとめ

2月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:2110
ナイス数:307

幽女の如き怨むもの (ミステリー・リーグ)幽女の如き怨むもの (ミステリー・リーグ)感想
「花魁は時間を越え 繰り返し 身を投げる――」ミステリとしてよりも当時の風俗絵巻として興味深く読んだ。彼女らにとっては、まさに生き地獄のような日々。なぜ女性がこれほどまでに理不尽な目に遭わなければならなかったのだろう。同性として耐えがたい憤りと恐怖と屈辱にふるえる。それはそれとして、あんなとんでもな謎に対してどうやってオチをつけるのかと思ったらば、はー、そういうことかー。おみごと。怪異としてはじゃっかん薄めな印象だったが、ひじょうに読みごたえがあり重く辛い物語だった。
読了日:02月12日 著者:三津田 信三

死と砂時計 (創元推理文庫)死と砂時計 (創元推理文庫)感想
「終末監獄を舞台に、死刑囚の青年と老人が遭遇する、摩訶不思議な事件の数々」人名や国名などややこしいカタカナがかなり飛び交うが、それが本格ミステリとしての面白さの障害には少しもならなかった。奇想溢れるトリック、ファンタジックな推理、どれもこれも舞台で繰り広げられるマジックのような短編集でがっつり堪能した。しかも最終話でそう繋がるのかぁ~!で、エピローグを読んでさらにコケそうになる。これほど最後に印象のまるっと逆転するキャラクターもないよなあ。ゴシック大文字で「下衆」と叫びたい。
読了日:02月13日 著者:鳥飼 否宇

Rのつく月には気をつけよう (祥伝社文庫)Rのつく月には気をつけよう (祥伝社文庫)感想
お酒は嗜む程度しか飲めないわたしだけれど、なんともまあソソられるラインナップだこと!チキンラーメンでビールとか、やってみようかなマジで。パンケーキにブランデーも捨てがたい。美味しいお酒に意表を突く肴、そして日常系の謎をその悪魔的な頭脳でシャープに解き明かす。いろんなツボをいっぺんに刺激されて、頭の中もイイ感じの飲み会状態。楽しかったー!グルメとミステリはほんとうに相性が良い。最後はホワンとあったかい気持ちにさせてもらったし、作者と彼らに心から「ごちそうさま」と伝えたい。
読了日:02月19日 著者:石持 浅海

ラスト・ウィンター・マーダー (創元推理文庫)ラスト・ウィンター・マーダー (創元推理文庫)感想
第三弾はそれこそ血みどろのノワール。かわいいジャズが絶望の淵に何度も何度も叩き落されながら、それでも己を見失わず運命に立ち向かう健気な姿に感銘を受けると共に、かける言葉が見つからないほどの不憫さに胸がつぶれる。またビリーはたしかにとてつもない異常者だったが、彼が子を思う気持ちは信じたいし、見守り方にも大いに父性を感じることができたので、方向性さえ間違っていなければ彼はとても良き父親、良き指導者になっていたかもしれない。最後のミスター・ホールの言葉にはぐっときた。やばい、落涙や。
読了日:02月26日 著者:バリー・ライガ

七つの海を照らす星 (創元推理文庫)七つの海を照らす星 (創元推理文庫)感想
ブルーが印象的な装丁。瑞々しくファンタスティックな七つのミステリ。児童養護施設が舞台ということで、読み始めはちょっとだけ気持ちが重かったんだけど、主人公のさわやかな語り口にするすると読んでいくことができた。心優しい職員さんたちに守られて、ちゃんと笑えるようになった彼らの姿を見ていると、こちらも温たい気持ちになった。どこか郷愁を誘う文章、日常に潜むささやかな謎。彼らが受けた傷の痛みはちょっとやそっとじゃ消えないけれど、これからも希望とともに生きてく、癒しと再生の物語を堪能した。
読了日:02月27日 著者:七河 迦南

読書メーター


◆◇◆



粒よりの5冊を読めたといった印象。ハズレなかったー。
特に読み続けていた「さよなら、シリアルキラー」三部作の結末は圧巻だった。
どうやら彼らの出会いを含めた前日譚の物語もあるとので、ひじょうに興味があるゾ(゚∀゚)
それと、優佳シリーズの最新作もめっちゃ気になる!!

Posted by K@zumi

1月に読んだ本のまとめ

1月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2501
ナイス数:560

7人の名探偵 新本格30周年記念アンソロジー (講談社ノベルス)7人の名探偵 新本格30周年記念アンソロジー (講談社ノベルス)感想
タイトルだけで骨抜きにされそうなくらい。装画もとってもステキ。持ってるだけでニヤニヤしてしまうご馳走本。ちなみにわたしの栞は麻耶さんでした。しかしなんで彼は蛇を背負ってるんだろう。もうすでにここからして謎。豪華絢爛の作家陣のなか、メルもアリスも捨てがたいが、マイベストは歌野さんの『天才少年の見た夢は』。これだけ救いのないオチなのに、騙され方がとても鮮やかで、気持ちいいんだか悪いんだかよくわからないフシギな読了感。真打の綾辻さんの締め方が、盟友たちとの深い絆を感じてほっこり。
読了日:01月17日 著者:綾辻 行人,歌野 晶午,法月 綸太郎,有栖川 有栖,我孫子 武丸,山口 雅也,麻耶 雄嵩

秘密 season 0 5 (花とゆめCOMICSスペシャル)秘密 season 0 5 (花とゆめCOMICSスペシャル)感想
人魚の肉を喰らったかのように老けない薪さんが挑むのは、「観た人が死ぬ」と云われるホラー映画の秘密。そういえば昔、某企業で某アプリケーション開発に携わった担当者の中から数人の自殺者を出したり、もっと悲惨な自殺者が次々と出た研修施設のことを教えてもらったことがあった。リアル『リング』に『呪怨』だ。技術屋さんは真面目な人が多いからね~と軽く云ってたけど、ソフト開発も命がけということだ。くわばら。それにしても、あれだけ似てると思っていたこーちゃんとタジクがまるで別人になっていて驚き。
読了日:01月17日 著者:清水玲子

秘密 season 0 6 (花とゆめCOMICSスペシャル)秘密 season 0 6 (花とゆめCOMICSスペシャル)感想
感染した者を死へと誘うホラームービーのからくりが解明され、これで話が一件落着とはいかないところが『秘密』の醍醐味。真相が二転三転する過程で、薪さんがブチキレて青木が殴られて岡部母さんがオロオロする。これまさに様式美なり。しかし大人の勝手なエゴや都合で、理不尽に歪められていく子どもの精神や未来を思うとやり切れない。余談だけど、児玉が変装のために警備員を殺害し、彼の身ぐるみをまるっと剥ぐのは判るとしても、なにもパンツまで脱がさんでもええのにと思ったのはわたしだけじゃないと思うゾ?
読了日:01月17日 著者:清水玲子

屍人荘の殺人屍人荘の殺人感想
評判通りすンごくおもしろかった!奇抜なクローズド・サークルには火山の噴火でなんてのもあったけど、まさかあんなのに囲まれてとじ込められるとか、ほんま発想がクレイジーやわ(誉めてます)。パニックホラーと本格ミステリの最恐コラボレーション。楽しかった~。手に汗握るサスペンス、その常軌を逸した状況をうまく活かしたトリック、そして消去法によるロジカルな推理。犯人の殺意もホラー級で背筋も凍る。そこまで?探偵役だと思っていた人があっさり退場したのも意表を突かれたし、斬新なエンタメ作品だった。
読了日:01月22日 著者:今村 昌弘

殺人者たちの王 (創元推理文庫)殺人者たちの王 (創元推理文庫)感想
「こッ、ここで終わるかッ!?」という見事な引きで幕を下ろすシリーズ第2弾。最大級のピンチに陥ったジャズの、ハウイーの、そしてコニーの運命やいかに。相変わらずのノリのいい文章で、これが翻訳物であることを忘れてしまう。そうそう、アメリカのティーンっていかにもこんな感じだよなあ。向こう見ずというか。過酷な運命を背負うしなやかで聡明なジャズは、某有名コミックの「アッシュ」をほうふつとさせる。ええ、美少年には苦悩と葛藤がよく似合う。悲しい結末にならないことを祈りながら次巻へと急ごう!
読了日:01月25日 著者:バリー・ライガ

悪夢の棲む家 ゴーストハント(3)<完> (KCx)悪夢の棲む家 ゴーストハント(3)<完> (KCx)感想
ついに読んでしまった。完結巻はセリフの量も膨大で猟奇あふるる内容でございました。古今東西、土地に対する執着心は凄まじく、境界線をめぐるトラブルには枚挙にいとまがない。拗れると私怨に発展していくのは明白で、しかもその恨みは代々受け継がれていくことが多い。関口家の悲劇は極端であるにしても、なんだか惨劇のディティールが自然で、そのリアリティさが怖さに拍車をかける。真面目な人を追いつめたらアカンね。しかしもう『ゴーストハント』の新作は望めないのだろうか。ファンとしては残念でたまらない。
読了日:01月25日 著者:いなだ 詩穂

角の生えた帽子角の生えた帽子感想
はじめましての作家さん。初っ端からのエロとグロのクロスカウンターで、すでにつかみはOK。血みどろホラーというよりは、どの作品も奇妙で不気味でどこかもの悲しいストーリー。特にぶすりときたのは「夏休みのケイカク」。ノスタルジックでイイ話風にくるのかと思いきや、最後のオチに凍りつく。そうくるのかぃ。改めて骨の髄まで怨みが浸みついた人の、業の根深さを思い知る。全体的にテンポよくスマートな読み心地なのに、じっとりと物語に漂う陰鬱とした閉塞感は、湿度の高い島国ならではの感覚なんだろうな。
読了日:01月30日 著者:宇佐美まこと

ユージニア (角川文庫)ユージニア (角川文庫)感想
再読。初読したときによく聴いていたアジカンの『転がる岩、君に朝が降る』が切なくリフレインする。セピア色の殺人。文面からしずしずと流れてくる、なんとも云えないまとわりつくような邪悪な空気。目はただひたすらに文字を追っているだけなのに、光景が、色彩が、匂いが、ざわめきが、悪意が、悲しみが、夢が、絶望が、頭のなかに容赦なくどくどく送り込まれてきて、ざあって鳥肌がたつ感じ。ラストはいかにも恩田陸って感じの終わり方。目の前はチカチカして、胸騒ぎはなかなか消えてくれない。彼女は魔術師。
読了日:01月31日 著者:恩田 陸

読書メーター



◆◇◆



1月のスマッシュヒットは、やっぱ『屍人荘の殺人』かなあ。斬新やった。
映画でもそうだけど、肩の凝らないエンタメ作品が好みなのよね。

娘がめずらしくワードでなにやらシコシコ作成してると思ったら
鑑賞した映画の感想票(アンケートみたいなやつ?)を作っていた。
なんでもこれで記録していくんだそうな。
鑑賞メーターもあるけど、そんなにガンガン観るわけでもないし
気の利いたレビューも書けないから、付き合い切れないんだって。
たしかにこのやり方だとあまり苦にならずに記録していけそうです。
あんまり感想のない作品もままあるしね。面白くなかったわけではないんだけど。

ところで、『ぼぎわんが、来る』が映画化されるんですってね!
やー楽しみなような、ちょっと不安なような、正直フクザツな心境やなあ~
主演が岡田准一さんだとか。
ほかにも妻夫木くんとか、松たか子さんとか、いろいろ豪華です。

Posted by K@zumi

12月に読んだ本のまとめ

12月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2517
ナイス数:564

誰も僕を裁けない (講談社ノベルス)誰も僕を裁けない (講談社ノベルス)感想
援交女子高生探偵らいちシリーズ三作目。彼女の顧客にはいずれ劣らぬハイパーな方たちばかりで、その人脈の幅広さに改めて感服。これだけのブレーンと情報網に彼女の知性が加われば、まさに鬼に金棒やね。また今回はお屋敷のヘンチクリンな間取りからして「きたよ、きたよ」って感じで、館好きへの期待はタカマル。ええ、館トリックはアクロバティックでいいんです、もちろん。伏線の回収率も素晴らしく、ほのかに哀愁を帯びたほろ苦いエンディングも印象的。なるほど、『誰も僕を裁けない』とはそーゆー意味だったか!
読了日:12月02日 著者:早坂 吝

扼殺のロンド (双葉文庫)扼殺のロンド (双葉文庫)感想
まんまとやられちゃいました。うー。真犯人、それかー。ミスリードされてるのはうすうす感じてはいたものの、終盤思わず「は?」とかゆっちゃいましたよ。胃と腸がごっそり抜かれてるというのはきっとアレだからだ、とは思うものの、なんで高山病なのかはさっぱり見当もつかなかった。しかし壮絶なドライブやな、マジで。やーもーミラクルイリュージョンな密室トリックの連打で、特にサト江さん卒倒の場面とかほんま「ありえね~」とか思いながらも、こんな奇天烈な仕掛けを鮮やかに見破ってしまう海老原さん、神かよ?
読了日:12月03日 著者:小島 正樹

ゴールデン・ブラッド GOLDEN BLOOD (幻冬舎文庫)ゴールデン・ブラッド GOLDEN BLOOD (幻冬舎文庫)感想
重たいテーマだった。研究者の闇というか、目の前で失っていく命の多さに心のどこかが微妙に壊れてしまった人の、神をも畏れぬ純粋さに戦慄する。命を救うために命を奪う。血液製剤の未来のために惨事すら活用する。それはまさに本末転倒ではあるが、一刀両断には糾弾できないもどかしさもある。だが、罪は罪として正しく罰せられなければならない。死因究明には東海林センパイが大小判を推す、あのスゴ腕の検視官登場やったら「そらまかしといて大丈夫やで、圭吾!」とガッツポーズを出す自分。ほんま彼らは頼もしい。
読了日:12月05日 著者:内藤 了

夜市 (角川ホラー文庫)夜市 (角川ホラー文庫)感想
独特の風情のある美しい文章。読み始めてすぐに魔法にかけられる。ホラー小説だと思っていたら、切ない郷愁の漂うファンタジックな雰囲気に魅了されて、本書は上質な大人の童話だと感じた。これが噂に聞く恒川ワールドかあ。余分な装飾のない端正な言葉の一つひとつに、驚くほど豊かな抒情があふれていて、懐かしさと甘いもの悲しさに泣きたい気持ちになる。異形の者たちが闊歩する世界と、我々が生きているこの日常は、それと気づかないだけできっと地続きなんだろうと素直に思えてしまう。しっとりとした静謐な奇談だ。
読了日:12月10日 著者:恒川 光太郎

the TEAM(ザ・チーム) (集英社文庫)the TEAM(ザ・チーム) (集英社文庫)感想
痛快だった!やってることはほぼ犯罪なんだけど、それでも彼らの手腕に感心し、そのプロ意識には応援したくなる気持ちがわいてくる。チームが実にチャーミングで興味深い。しかし悠美恐いわー。敵には回したくない感じ。わたし自身は霊能力者にでも縋りたくなるような深刻な悩み事は今のところは持ち合わせていないけれど、あれだけ鮮やかにトラブルを解決に導いてくれるのなら騙されてもエエかな?とは思う。たとえ8万払ってでも心の安寧が得られるなら、インチキ霊能者でも鰯のアタマでもありがたく思えるだろう。
読了日:12月13日 著者:井上 夢人

眼球堂の殺人 ~The Book~ (講談社文庫)眼球堂の殺人 ~The Book~ (講談社文庫)感想
おもしろかった!数学も物理もまったくダメで「こんなんで天才たちのハイレベルな会話についていけるんやろか」、と心配していたけどチンプンカンプンなりに最低限は理解できたしとても楽しかった。何より思った以上に軽快な会話と読みやすい文体のおかげで、テンポよく読み進めることができた。大好物のクローズド・サークル、妙ちくりんなお屋敷、不可解な連続殺人、探偵役も漫画みたいな変人学者ときた。眼球堂の謎もさることながら、エピローグで明かされる究極の真実!くぅ~、そう繋がるのかぁ。ちくしょう☆
読了日:12月14日 著者:周木 律

女學生奇譚 (文芸書)女學生奇譚 (文芸書)感想
物語の面白さもさることながら、川瀬さんは本当にキャラクターの造形が上手いなあ、と今回も思った。どの人も眼前に絵が浮かぶほど個性が際立って実に魅力的だ。恐怖を感じることができない主人公とその双子の弟。彼らの対比も憎らしいほど巧みで、危うさとの葛藤と憧憬に強く惹きつけられる。本に隠された事実も悍ましい。真相の方はイマイチ現実味がわかなくてピンとこなかった部分はあったけれど、日常がじわじわと浸食されていくオカルティックな恐怖と種明かしされる論理的な推理とが程よくマッチして楽しかった。
読了日:12月24日 著者:川瀬 七緒

読書メーター



◆◇◆




早いもので、うかっとしていたらもう1月も半ばを過ぎてしまいました。
新年のごあいさつもできないまま、本年もよろしくお願いします。

昨年はおかげさまで130冊読むことができました。
これってたぶん自己サイコーじゃないかしらん??
今年はおそらくこんなには読めないだろうなあ。同居って思ってた以上に忙しいし。

さてお待ちかねだった『屍人荘の殺人』が届いたので、
これでお正月から停滞気味だった読書熱にスイッチが入るかな?

Posted by K@zumi

11月に読んだ本のまとめ

11月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1648
ナイス数:439

目嚢-めぶくろ- (光文社文庫)目嚢-めぶくろ- (光文社文庫)感想
これは怖い(ゴシック強調)だいたい『目嚢』っていうタイトルからして一筋縄ではいかない印象を与える。『残穢』もそうなんだけど、古文書や古地図を紐解きながら怪異を探っていくうちに、様々な現象がやがてひとつの結論に導かれていくという、怖さとミステリ的なおもしろさがイイ塩梅に合わさったとってもぞわぞわする物語でありました。最終的に主人公が悟る「飽きるまで続け、見せつけるのが、彼らの呪いの形。彼らに対する唯一の供養」という業は、まさに人知を超えたところにある因縁の凄まじさなんだろうな。
読了日:11月06日 著者:加門 七海

退出ゲーム (角川文庫)退出ゲーム (角川文庫)感想
初野作品初読み。評判のいいシリーズなので楽しみにしてました。いやー、キャラクターがかわいい。会話がかわいい。あの女の子の愛らしさはやっぱり男性作家の目線によるものかしら。女形の人が異様に色っぽいみたいな感じ?(違うか)お気に入りは『退出ゲーム』。この即興劇はすばらしい。真似してみたい衝動にカラレル。どすんと鉛を飲み込んだような苦く切ないお話が、明るい語り口によりとびきりピュアな青春ミステリへ。ひとりずつ優秀なメンバーが揃えられていく様子は『七人の侍』みたいでわくわくと楽しい。
読了日:11月09日 著者:初野 晴

濱地健三郎の霊なる事件簿 (幽BOOKS)濱地健三郎の霊なる事件簿 (幽BOOKS)感想
怪談集というにはあまりにもリリカルな印象。有栖さんだとたとえホラー小説でもやっぱりこんな風になっちゃうよね、っていう感じ。心地よい会話とさり気ないユーモア。優しくて哀しくて冬の海のように静謐で、そして瑞々しい。お化けが出てくるのに。なので「怖いのあかんねん」って方にも、まあ読んでみなはれとオススメできそうです。ヒロインのユリエさんもはんなりとかわいいし。最終話のしっとりとした恐怖はあまりにも切実すぎて、泣きたいほどの心許なさがしとしとと伝わってきて心臓がすうっと冷たくなった。
読了日:11月16日 著者:有栖川 有栖

リカーシブルリカーシブル感想
殊更ドラマチックな出来事が起こるわけでもなく、少しずつコップに水がたまっていくように、静かに不穏な種が育っていく。そのいや~な感じが背中にぺたりと張り付いて、居心地の悪いながらもずぶずぶと物語に取り込まれていく。表面張力が破られ一気に真相に迫るサスペンスフルな終盤では、とても中学生とは思えない洞察力と駆け引きで、なかなかハードボイルドなハルカちゃん。その彼女の頼もしさが逆に痛痛しく切ない。不気味な事の顛末は、『ローズマリーの赤ちゃん』のときに感じた恐怖を追体験した気がした。
読了日:11月18日 著者:米澤 穂信

錆びた太陽錆びた太陽感想
つくづく恩田さんとは『ザ・同世代』を痛感するワードがあちらこちらに登場して、じゃっかんスベり気味の脱力系小ネタに「ああ、おかえりなさい。恩田さん」といった感じ。中盤までは話がどこに向かうのかわからないし徳子は鼻につくしで謎だらけだったんだけど、博士が登場したあたりからどんどん胸くそ悪くなってきて、こんな飲み屋のシャレみたいなことがまんざら絵空事ではなくなる日が、ひょっとしたら来るんじゃないかしらと思うと、アタマの芯からくらくらする。恩田節で重いテーマをさらりと読ませてくれた。
読了日:11月20日 著者:恩田 陸

読書メーター



◆◇◆




週末は遊んでばっかりだったので、まったく読めてません(>_<)

つーか、月に20冊~30冊読んでる人のアタマのなかってどないなってるんやろ?
仕事もしてるんやろうし、女性なら家事もあると思うんだけど、そんなに読めるもんなんかな。
あたしが遅読なだけなんやろか??うーん。

ま、それはともかく、ミラーレスカメラ(サブ機)が欲しい今日この頃であります。

Posted by K@zumi
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