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噂 (新潮文庫)
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荻原 浩
新潮社
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香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。 口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。 販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。
衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。


 『 レインマンが渋谷に出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ 』

   ニューヨークから来たとゆう残忍な殺人鬼。
   でもなぜか、ミリエルの香水をつけている女の子は狙われない。
   だからニューヨークのわかい女の子はみ~んな
   ミリエルのローズをつけているんだって!

新しい香水を売るために世間にはなたれた、「噂」とゆう得体のしれない怪物。
仕組まれた都市伝説からはじまる、足首を切断された少女の連続殺人事件。
むかしテレビで見た「噂のマキオ」を思いだして、ぞぞぞ。
都市伝説は、個人的に怖さのツボです。

他愛ない噂話にほんろうされ、ひとの心も善悪もたやすく麻痺させてしまう恐怖。
お話の展開がとてもスリリングで、殺害方法も残酷ですごく猟奇的。
でもそのぴりぴりした緊張感をたもちつつも、語り口はなんともユーモラス。
昏くよどんだ心の闇を描きながらちっともベタついていないのはそのせいなのかも。
ううむ。わたしもたくみな荻原マジックにかかっちゃった感じ?

とにかく登場人物がどのひともこのひともすばらしくピカピカに光り輝いていてどくどくと血がうごめいているリアル感にあふれまくっているのですね。
全体的なノリはいかにも「土曜ワイド劇場」風なんですが、ラストシーンの "あのひと言" の衝撃は、おそらくはかりしれないかと…。

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Posted by K@zumi

悪夢探偵

悪夢探偵 スタンダード・エディション [DVD]
ハピネット (2007-06-22)
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巷間をにぎわす連続怪死事件の担当になったエリート刑事・霧島慶子。他人の夢に潜入できる能力を持ちながら、その力を厭う青年・影沼京一。事件の被害者たちが、携帯電話に“0”と表示される人物と話していたことから、慶子は“0”が被害者たちに暗示をかけて、自殺に導いたのではないかと推理する。影沼に協力を求める慶子だが、逆に自らが抱える心の闇を覗くことになり…。


松田龍平くん演じる主人公は超後ろ向き、自殺願望持ちのネガティブヒーローでした。
そんな彼のくちぐせは「ああ。いやだ。いやだ」

hitomiさんはこの作品が女優デビューだったのだとか。
歌手のかたは表情での表現力がやっぱりとてもじょうずで、恐怖に引きつってるお顔がやたら美しくスタイリッシュな映像と雰囲気にとてもよくマッチしてました。
ただ、しゃべるとちょっとなあ、、、とゆうのは酷というものですね。

大杉漣さんは、もうなにも云うことなし!鼻血ぶーの塚本監督もお疲れさまでした。

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Posted by K@zumi

厭魅の如き憑くもの

厭魅の如き憑くもの (ミステリー・リーグ)
三津田 信三
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神々櫛村。谺呀治家と神櫛家、二つの旧家が微妙な関係で並び立ち、神隠しを始めとする無数の怪異に彩られた場所である。戦争からそう遠くない昭和の年、ある怪奇幻想作家がこの地を訪れてまもなく、最初の怪死事件が起こる。
本格ミステリーとホラーの魅力が圧倒的世界観で迫る「刀城言耶」シリーズ第1長編。


おどろおどろしい雰囲気。閉鎖的でうすきみわるい村人たち。憑物筋。黒と白。
たしかに横溝風ではあるのですが、わたしのなかではどちらかというとイメージ的にはとても漫画ちっくな感じがしちゃったのですね。
伊藤潤二さんや、あるいは高橋葉介さんの世界のような、めくるめく怪異なアート。
でもホラー系でありながら、文章からはふしぎと濁ったかんじはしないので気味悪いながらもさくさく読めるのもいい。

まずは禍々しく奇妙な謎の提起がたらたらと中盤以降あたりまでつづけられ、そのあとたたみかけるようにドドドと殺戮がかけ足のごとくおこなわれると、またたくまに名探偵の登場による快刀乱麻な解決編。となるのですが、、、 ラストの推理部分はミスディレクションのオンパレード。
むむむ。そうきたか。とゆう感じ。

この物語で探偵役をつとめるのは、刀城言耶というばりばり民俗ヲタの青年です。
特別きわだった性格とゆうわけでもなくまあよくもわるくも決してカリスマ的な人物ではないのですが、ひと当たりも育ちもよく好青年で、金田一さんみたくシャイな感じが好感度大。
やさしそうで、純真で、興味のあることには子どものようにキラキラしてしまう。
たぶん女性うけしそうなタイプのキャラなんじゃないかな~。という印象。

本作は民俗ホラーとミステリがとてもきれいに融合されていて、「ああ、次回作も読んでみたいなあ」と思わせてくれる、とっても禍々しくて妖しげな異界との境界線がぐらりとゆがむような、そんなすてきな作品だったのでした。

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Posted by K@zumi

邪魅の雫

邪魅の雫 (講談社ノベルス)
京極 夏彦
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「殺してやろう」「死のうかな」「殺したよ」「殺されて仕舞いました」「俺は人殺しなんだ」「死んだのか」「―自首してください」「死ねばお終いなのだ」「ひとごろしは報いを受けねばならない」昭和二十八年夏。江戸川、大磯、平塚と連鎖するかのように毒殺死体が続々と。警察も手を拱く中、ついにあの男が登場する!「邪なことをすると―死ぬよ」。


終盤の「世間話」のくだりは、相変わらずとおおっても魅力的ですねぃ。
ざんざん混乱させられて、泣けるくらいカオスなあたまのなかを迷いのない言葉で、魔法のようにきちんと整理整頓されていく感覚は、それこそ脳みそのしわの一本一本にまでたっぷりとみずみずしい酸素をおくりこまれたかのごとく。 あまねく細胞がわさわさ騒ぎだして、目の前がいっきにクリアになる心地。
納得とは、こういうことをいうのね。言葉ってまさに呪いだわ。

最初はですね、ひとつの悪意がまったく関連性のない他人たちによってバトンのようにつぎつぎと媒介されてゆく、、、というか、ある意味『リング』ちっくなものを想像していたのですね。

すこし違っていました。
どうちらかというと、この前みた『運命じゃない人』的な楽しさがありました。
あそこでも"あゆみ"と名のるあやしげで不穏な人物をめぐってあちこちで実にさまざまなストーリーが展開してゆくのだから。

さてさて今回の京極噺には死ぬほどややこしいながらも、とくに謎らしい謎があるというわけではなくお約束の妖怪にかんするウンチクも、憑物落とし的な部分も少なめだったし、また四天王の出番もあえてひかえめなところが、ちょっぴり寂しかったけれど。
(なんてったって木場修の露出があまりにもすくなすぎやんっ!?)

三年待った、厚さ42mmぶんはしっかり!とたのしませていただきました。
偉大なる作家に、あらためて感謝を。
でもってこの度の我らが榎木津礼二郎は、「傍若無人な神」なのではなく切なく哀しい「ひとりの青年」でありました。 それもまたホロ苦げできゅ~ん、、、

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Posted by K@zumi

プロフェシー

プロフェシー [DVD]
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ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント (2004-08-04)
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ワシントン・ポスト紙の記者ジョンは妻メアリーと幸せな日々を送っていたが,原因不明の交通事故に遭い、メアリーが負傷してしまう。 懸命の看護の甲斐もなく,彼女は謎の言葉と不思議なスケッチを残してこの世を去ってしまう。2年後のある日,ジョンは車で移動中に見知らぬ町ポイントプレザントに迷い込んでしまう。彼はそこで数々の不可思議な事件に遭遇し,メアリーの死の真相に繋がる手掛かりを発見する…。


キング作品をこよなく愛するひとには、おろらくツボであろうかと。
また、主人公が時間をワープしてヘンテコな田舎町に迷いこんでしまう、、、とゆうあたりの展開なども、あの偉大なカーペンター監督の傑作『マウス・オブ・マッドネス』みたい。
居心地のわるいぞわぞわ感もグー。

あちら(マウス・オブ…)では狂気にみちた悪夢や救いようのない邪悪さやシュールでギミックな空間などによって、主人公の精神はかんぺきにといっていいほど破綻してしまうけれど。
でも、こちら(プロフェシー)の作品はすこしばかりハートフルなわけです。

多数のUFO目撃証言や、さまざまな超常現象ネタのつきない感のあるウェスト・バージニア州ポイント・プレザントを舞台に実際におこったとされる怪奇現象がベースとなって作成された映画。だそうな。
こんな風に書くと『Xファイル』ぽいですが、はい、つかみはモロ『Xファイル』です。

「モスマン」という蛾男の予言というのが重要なキーワードになるのですが。
モスマンとは蛾で、赤い目をもち毛むくじゃらのおおきな黒い鳥のようで、怪奇現象の前後に目撃証言が相次いだり、目撃によって大惨事の予感がしたりとしょうしょう神がかり的な、そして善とも悪ともつかない存在のモンスターらしい。
たしかに大災害や不幸な事故などをバッチリ予知予言しちゃうことはとても不気味で、いっけん悪魔的なことのようにも思えますが、物語の冒頭では、この奇獣のことを"天使" とも呼んでいたりします。

似たような内容の物語にシャラマン監督の『サイン』とゆうのがありますが、どちらかというと、わたしはこちら(蛾男)のほうがちょっとすきかもしれません。
たしかにこの結末では「ちいとばかしフラストレーションが残るぜ!」と感じるひとが多いとは思うんだけど、実話ベースではこの辺りまでがおそらく限界なのではないかな~、と。

浦島太郎の昔ばなしのように、現象を忠実につたえようとすればするほど道理は破綻し、物事はつじつまがどんどん合わなくなっていくようなもの。 なのかもしれませんよねぃ?

ドラマティックな展開とゆうより、むしろ淡淡とお話はすすんでゆくのですが最後まで神秘的な映画の世界にぐいぐいとひっぱられてしまった。
そうそう、あの「モスラ」ってもしかしてこの「モスマン」からきてるのかしらん。
などと。ちらっと想像してみたりして。
一部では「Mother」のアナグラム(MOTHRA)との説もアリ。

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Posted by K@zumi

刑務所の中

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花輪和一が自ら体験した刑務所生活を綴ったコミックを崔洋一が映画化。刑務所で繰り広げられる日常を淡々と描く。
性格の異なる4人の受刑者たちと、同房となったハナワは、次第に奇妙な連帯感で結ばれていく。山崎努、香川照之など、個性派俳優が出演。


花輪和一さんの、みずからの獄中生活をどくとくの視点からコミカルにつづった同名漫画が原作なのだそうです。
その主人公の花輪さんを、すばらしい個性の持ち主である名優の山崎努さんが貫禄をたもちながらもものすごおおくチャーミングに演じてらっしゃいました。
ひょうひょうとした独白も、脱力系くすくす感がほとばしっててとにかく可笑すい。

脇をかためる役者さんたちも超個性派で、魅力的すぎるほどのくせものぞろい。
香川照之さん、田口トモロヲさん、松重豊さん、村松利史さん、、、だなんて。なんなのこのメンツ!?
とゆう感じ。

大杉漣さんもあ~んなに渋くてめちゃかっこいいのに、またしても"ティッシュマン高橋"だなんて役柄で、もう泣けちゃうくらいウケまくり。
またほんのちょっぴりのご出演ではあったけれど、椎名桔平さんはやはりの異彩をぶんぶん放ってらっしゃいました。 ひざびさの窪塚洋介くんもなかなかのニュアンスで存在感あったなあ。

殺人や強盗など、凶悪犯人たちが収容されている刑務所内なわけなのですが、こまかい規律はあるものの、毎日が実におだやかに、平和に過ぎてゆくのですね。
刑務所系映画にはお約束の暴力や脱獄やそういったやぼなものはいっさいなし。さすがにプライバシーはあんまりないけど、雑誌は読めるし、テレビもみれる。あま~いお菓子をぱくぱく食べながら、順番で映画だって鑑賞できちゃうのだ。
そしてみんなが、あり得ないくらい他愛のないことにいちいち一喜一憂し、おいしそうにごはんを食べたりするすがたが、とってもほのぼのしてて和む。でもって、「一週間くらいなら入ってみたい」とゆうひじょうにアンモラルなキャッチコピーは間違ってない!と、しみじみ納得させられてしまうところもすごくすごく憎い。

花輪さんというフィルターを通してものごとをのぞいてみると、刑務所の世界もこんな風にみえるのだ。という発見のような映画でもあり。
もちろんそれは抑圧された生活のなかであるゆえに、ちいさなできことにでも敏感に感じとれてしまう、観察できちゃう、ということでもあるんだけど。

しかしですね、受刑者たちはだれひとりとして罪を悔い反省しているすがたは描かれてはおらず、ただ刑務所内でのさまざまなくっだらなーいと思えるようなエピソードが花輪とゆう人物のまわりで、風変わりで愛すべきキャラたちとともに淡淡とやさしく滑稽に、そしてなんの変哲もなくくり返されてゆくわけで。
そしてそれはたんにユルいだけじゃなく、あらゆる毒やきょうれつな皮肉や風刺がぎゅうと仕込まれていて、おかしくてぴりりと辛いエンタテイメント作品であるようにも感じました。

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Posted by K@zumi
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