クリスタル殺人事件

クリスタル殺人事件 デジタル・リマスター版 [DVD]
ジェネオン・ユニバーサル (2012-09-26)
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1953年、推理の達人ミス・マープルが住むロンドン郊外の静かな街は、映画撮影で訪れているハリウッドの大女優マリーナを迎えて大騒ぎ。マリーナの夫で映画監督のジェイソンが主催したパーティの席で、マリーナのファンだという地元女性が突然死んでしまう。そこで、ミス・マーブルは死因の解明に取りかかる。アガサ・クリスティの名作小説を完全映画化。


先日、TVで『大女優殺人事件』とゆう推理ドラマをやっていました。
原作はアガサ・クリスティの『鏡は横にひび割れて』。主演はエレガントな岸恵子さん。

同じくこの小説が原作のハリウッド映画で『クリスタル殺人事件』というのがあります。
まだ学生だったころ友人とふたりでその豪華すぎるキャストに目をむきながらいそいそと見にいったことが甘酸っぱくよみがえってきて、じ~ん。 ああ、なつかすい。
アンジェラ・ランズベリーの「ミス・マープル」はほんとうにハマり役。
ドラマでの『ジェシカおばさんの事件簿』もいい感じだったなあ。 また見たい。

それに、妖艶なキム・ノバックのことを思いだしてたらあの偉大なヒッチコック監督の『めまい』もものすごおおおく見たくなった!
彫刻のような美しい横顔。くらくらするようなモノクロのシュールな映像。
どこまでもうずをまく螺旋階段、、、あれこれと妄想はつづく。

アガサの映画は総じてミステリとしての醍醐味もさることながら、煌びやかなキャストやロケーションなどの“ゴージャスな雰囲気を楽しむ”とゆうもうひとつの鑑賞の仕方もあるように思います。

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Posted by K@zumi

いのちのパレード

いのちのパレード
いのちのパレード
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恩田 陸
実業之日本社
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恩田ワールドの原点<異色作家短編集>への熱きオマージュ。
ホラー、SF、ミステリ、ファンタジー……クレイジーで壮大なイマジネーションが跋扈する、幻惑的で摩訶不思議な作品集。


この恩田さんの『いのちのパレード』はなんとゆうか多感なころに山岸凉子さんや萩尾望都さんの漫画に夢中になったひとには心底たまらない、摩訶不思議なパラレルワールドが次から次へと繰りひろげられる珠玉の作品集だと思います。

長編小説が幾重にも丹念に塗り重ねられその色合いに深みと味わいをました油絵だとしたら、掌編・短編小説は精神を集中させそのままなめらかに筆を滑られた端正な水彩画のようなものだろうか。
言の葉を美しくそぎ落として、尖ったナイフのような鋭いきらめきをばしっと読者に与えるのは(しかも三ヶ月に一回の連載だっただなんて、まさにクレイジー!!)並大抵の努力と才能ではないんだろうなあ。むむう。

作品全体を通してゆるく流れるのは「切ない狂気」、とでもいうか、甘くいい匂いのするとってもきれいでかわいくてうっとりするくらいシュールな部屋で夢見心地のまま体中をぐちゃぐちゃに切り刻まれているような、そんな怪奇で耽美な幻想の世界が実にしなやかに上品に、そしてリズミカルに語られています。
わたしは恩田さんの女の子らしい言葉遣いや丁寧に織りなす表現のしかたがすごくすき。
ダークファンタジーもホラーもミステリも、居心地の悪い緊張感はたもちながらもどこかしらユーモラスでほんのりと甘くあたたかい。黒と赤の装丁もスタイリッシュですてき。

作家というのは、ほんとうの意味での孤独を心から愛してやまない人間にしかできない職業なのだろうな。

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Posted by K@zumi