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2月に読んだ本のまとめ

2017年2月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:6356ページ
ナイス数:1330ナイス

ZERO  猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)ZERO 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)感想
ひ、比奈子ーーー!!うちのヨメに何すんねん、コラ!(違ッ) 手に取ったとき、やけに薄い本だと思ったらこちらは前編になっているのね。くう、気をもたせるやないの。ドラマ版でのラスボス「永久」は、アイスブルーのカラコンがおっとろしいド迫力の美女だったけど、原作ではビスクドールのような趣の美少年なのね。これはこれでコワい。ネグレクトや幼児虐待など 、幼な子が被害に遭う話はたとえフィクションでも心が痛い。すぐにでも続きが読みたいのは山々なれど、今しばらく我慢の子なのがツラいところ☆
読了日:2月27日 著者:内藤了

亡者は囁く (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)亡者は囁く (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)感想
身の毛もよだつよなえげつない殺人の記憶も生々しい《槙野康平シリーズ》第二弾。前作ほど残虐非道な殺害方法ではないので、「お話はおもしろいんだけど、アレにおえっぷ」となった方でも今回は大丈夫なんじゃないかしら。それにつけてもなんて奇想天外なトリック!ほとんどイリュージョンだわ。じょじょにあぶり出されていく人間模様も興味深い。ずっと気になっていた『亡者は囁く』の意味が終盤にきてようやく判明。そういうことか!うまいなあ。オカルトとミステリ、両方ともキレイに両立し納得させられちゃった。
読了日:2月26日 著者:吉田恭教

怪談のテープ起こし怪談のテープ起こし感想
待ちに待った短編集。にもかかわらず、第1話目読了から早くも手をつけたことにぐぐっと後悔が押し寄せる。怖いよう。カセットテープって、なんであんなに気色悪いんだろう。ぐすん。映画でも小説でもこわいお話に目がないわりに、いざとなると怪談噺は続けて読めないあかんたれでもあるので、「ああ、いやだ…」と思いながら彼の本を読むのはある意味自傷行為なのかしらん?でもやめられん。アホかも。アホついでにひとつ言えることは、「ただもうこうなったら『黒面の狐』を読むしかない!」ということです(え〝っ?)
読了日:2月23日 著者:三津田信三

LEAK  猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)LEAK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)感想
今回も悲しい事件だった。祐馬には、特殊詐欺の片棒を担ぐなどという卑劣な行為からはキチンと足を洗って、必ずや真っ当な道を歩んで欲しいものだ。またこういう悲劇の連鎖を読むと、どうしても警察の捜査の限界を思い知らされるようで苦しくなる。悪意には果てがない。ところで倉島さんと忍とのラブ度がヤバいぞ?愛車に名前を付ける気持ちはわからんでもないけど、周りにいたらちょっと引く(ω) おっとそういえばむかし知り合いに、愛犬に「山下」と名付けてる人がいたな。やっぱりこれもちょっとヘンな人だった。
読了日:2月22日 著者:内藤了

幻想運河 (講談社文庫)幻想運河 (講談社文庫)感想
わたしはこの、地味で沈鬱で息苦しささえ感じる淋しいミステリがなんだか好きだ。ずぶずぶと、靄のかかる沼のなかへ人知れず沈んでゆく。そんな孤独で哀しくてへばりつくように濃厚な愛の悲劇がどういう訳か気に入っている(ちっとも褒めているように聞こえませんが、褒めてます)。二つの運河の街、アムステルダムと大阪を奇妙な糸で繋ぐ殺人事件。魅惑的なアムスの街の描写がとにかく秀逸。水島が主人公に語った幼い失恋の記憶は、わたしも切なくて泣きそう。本書は効く人には確実に効く魔法のような小説やなと思う。
読了日:2月20日 著者:有栖川有栖

エムブリヲ奇譚 (角川文庫)エムブリヲ奇譚 (角川文庫)感想
品のよい怪異、艶のある哀しさ。絡みつくよな情念のお話なのに、絹みたいな肌触りがする。なんだろう、このひんやりとしたすべすべ感。じんとして、ぞわっとして、ぬくたい涙がぱたぱた落ちて、寂しくて悲しくてやるせのない思いが募る。耳彦はあかんヤツ。弱くてズルくて腹立たしいのに憎みきれない。どれだけ嘆いて悔やんでも、人はそのダメなとこや理屈に合わないこととも一緒に、これからも生きていかなあかん。諦めるわけでもなく、達観するわけでもなく。ひりひりと残酷でずしっとやさしい物語でした。
読了日:2月18日 著者:山白朝子

八月は冷たい城 (ミステリーランド)八月は冷たい城 (ミステリーランド)感想
7月が女の子の物語なら8月は男の子の物語。毒が少ないのでさらっと読んでしまうが、あにはからんやこれがなかなかに残酷な物語だ。しかも「みどりおとこ」がなにげに『麦の海』のボーイ・ジョージみたいな校長やウィルスハンターの恵弥とだぶる。いつも思うけど、恩田さんておねえコトバのバイキャラが好きよね。わたしもスキだけど。不穏なすべり出しも上々で、設定はすでに了解しているものの醸しだすざわざわ感はヒートアップ。死者の記憶はみどりおとこが食べてくれた。生者は前を向いて進んでいく。すこしずつ。
読了日:2月17日 著者:恩田陸,酒井駒子

七月に流れる花 (ミステリーランド)七月に流れる花 (ミステリーランド)感想
『あの鏡のなかに、不気味な緑色の影を見た日から、彼女の長く奇妙な夏が始まったのだ』冒頭のセンテンスでわしっとココロを掴まれる。恩田さんは、こーゆー胸をざわりと波立たせる表現がうまい。思春期の女の子らしい不安と、かわいくてなつかしくてちょっと不穏で、現実をゆるく乱されるふわふわ感が心地よい。特に関係ないと思うけど、突然の"蘇芳"さん登場にぎょっとする。城の謎や少女の喪失などサスペンスフルな展開ながら、やはりそこは甘め。次作への布石もあり、イラストも物語の雰囲気によく似合ってた。
読了日:2月16日 著者:恩田陸,酒井駒子

AID  猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)AID 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)感想
シリーズ第三弾。爆発する腐乱死体。次々に発生する異常な自殺事件。謎の「AID」と雑踏に潜む孤独な闇。このシリーズは猟奇的で鬼気迫るストーリーもさることながら、各キャラクターの造形がなんとも魅力的ですばらしい。まるで肉体を得たかのように文字の上でキラキラと踊ってる。それにしても三木さんのキャラはやっぱり米沢さんとかぶるなあ。しかもお気に入り♡ 警察ドラマではどうしても鑑識に目がいってしまうのは、ミステリ読みの悲しき性やね。ダイナマイトな麗華さんもとってもステキ。末長くお幸せに。
読了日:2月15日 著者:内藤了

繭の密室 - 警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)繭の密室 - 警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)感想
厭なお話だった。いかにして怪物ができあがるか思い知らせるような悪寒の走る物語だった。被害者はまるで絵に描いたような金持ちのアホぼんで、ある意味サイコパスみたいなクズ野郎ということもあり、犯人が自分の思いをキッチリ遂げることに秘かな満足感を覚えたという、もしかしてわたしも少し狂ってますか?プロローグからすでに読者は魔法にかけられてるので、カラクリが見え始めた時点で「あ…」と声が漏れるこの瞬間が気持ちイイ!しかし読了後は冷え冷えとした空虚感に支配されて心底やり切れない。
読了日:2月14日 著者:今邑彩

福家警部補の報告 (創元クライム・クラブ)福家警部補の報告 (創元クライム・クラブ)感想
今回の福家さんはやけに人間味にあふれているように感じたナ。ちょっと鬱陶しいけど親しみやすい。とにかく『少女の沈黙』がダントツに良い!こーゆー人情噺にはついホロっとなってしまうので、菅原の優しさや漢気がずんと沁みてぐっときた。ええ漢や。粋な締めくくりのラストシーンも清々しくて心に残る。相変わらずプライベートは謎のままで得体の知れなさは健在だけど、組対の強面にも怯まず、ヤクザにも顔がきく福家さんが、これほどカッコよく頼もしいと思えたことはなかったかも。『楽しかったわ。また会いましょう』
読了日:2月13日 著者:大倉崇裕

CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)感想
わたしはドラマの比奈子キャラもけっこうお気に入りだったのですが、本家の比奈ちゃんに出会うとやっぱり和みますね。もしも息子がいたら嫁に欲しい。そして懐かしい厚田班の面々。三木さんも死神女史もお久しぶり。またヨロシクね。マシンのような殺人鬼による、まるでマグロの解体ショーのような地獄絵図。あの『羊たちの沈黙』ばりの異常な殺害動機といい、やっぱりヤツはとんでもなく恐ろしい。ドラマが始まっちゃったもんで続刊を読むのを止めてたのですが、ようやくシリーズ追っかけ隊と思います(`・ω・´)
読了日:2月12日 著者:内藤了

「死霊」殺人事件―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)「死霊」殺人事件―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)感想
あれ?なんか貴島さん、びみょ~にキャラ変わった??という印象。今回は相棒がおきゃん(←これひょっとして死語か?)な女子ってこともあるからなのかな。もともと一匹狼的なポジションにはいたと思うけど、ツッコミになんだか険のある感じがするゾ?かなり場当たり的というか偶然による偶然で成り立つトリックのような気もしますが、とはいえテトリスのように精緻に組み上げられた仕掛けはきっちり堪能できました。しかし謎解きでの貴島さんの持って回った言い回しには、河田さん同様わたしもイラっとしたわン☆
読了日:2月11日 著者:今邑彩

黒祠の島 (新潮文庫)黒祠の島 (新潮文庫)感想
じっくりと再読。閉鎖的で信仰心に厚く、一人ひとりはいい人間なのに集団になるととてつもなく不気味で、またすべてを心得たように行動する意味ありげな村人たち。風供養のため家々の軒先に無数につるされ、風をうけては狂ったように鳴りひびく色とりどりの風鈴や風車の群れ。馬頭鬼をしずめるために用意される戸籍をもたない子ども。くり返される惨劇。罪と罰の帳尻。血筋に憑いた化物。問題の提起にも限りなく深いものがあり、自分は主人公とともにぐうと唸るしかないような居心地の悪さややるせなさに、胸をキリキリと締めつけられる。
読了日:2月9日 著者:小野不由美

「裏窓」殺人事件―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)「裏窓」殺人事件―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)感想
ノッポと猫背以外あまり印象のない地味な主人公、貴島柊志が活躍するシリーズ第二弾。名作『裏窓』をなぞった設定、連続殺人の点と線、クライマックスでヒロインがピンチになるのもお約束。そこはかとなく昭和の残り香がするミステリアスな雰囲気といい、良いですね、この安心感。非道な事件を扱っているというのにホッとします。それにしても犯人のとち狂った動機が乱歩ぽくてサブイボ。でもってラストに示されるもうひとつの真相もお見事。なるほど、そう繋がりますか。今回は怪奇色は薄め?と思ってたら、なんとまっ!
読了日:2月8日 著者:今邑彩

鬼の蔵 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)鬼の蔵 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)感想
私的にはど真ん中ストライク。「ゴーストハント」ロス後、わたしはこーゆーお話をずうっと待ち焦がれていました。ありがとう、内藤センセイ!!激LOVE♡ 伝承・因習・怪奇・怨念。祓うのは一癖も二癖もある濃ゆ〜いキャラの面々。蒼具村が抱えてきた昏く激しい哀しみや、壮絶な死を遂げ鬼となったオクラサマへの畏怖。怪異をただ狩るのではなく、怨みも祟りも因縁も作法に則り彼岸へ帰す。血みどろ悲惨な物語だけど後味もすっきりと優しく、ラブも王道で女子受けしそう。どうやら続刊が出るみたいだ!わーい♪♪♪
読了日:2月5日 著者:内藤了

i(アイ)鏡に消えた殺人者―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)i(アイ)鏡に消えた殺人者―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)感想
オカルトと本格推理との巧みな二重奏。漂う不穏な空気がイイ感じ。メイントリックについては正直それほど目新しいものではないと思うけれど、「被害者の書いた小説」と「犯人が鏡のなかに消えたよう付けられた血の足跡」というのが目くらましとなって、まったく気がつきませんでした。やられたなあ。ホラーな展開から目からうろこがぽたぽたの謎解きへのスムーズなシフト。これでゲームセットと見せかけて、実は…ってところもオイシイ。貴島さんの秘密もなにげに気になるし、このシリーズ追いかける気マンマンであります。
読了日:2月4日 著者:今邑彩

Dの殺人事件、まことに恐ろしきはDの殺人事件、まことに恐ろしきは感想
大乱歩の耽美と恐怖が融合した幻想と暗黒の名作ミステリを、スマホやSNSなど最新の利器をアイテムに現在の風俗へと鮮やかにアレンジさせた短編集。現実と妄想とのあわいがぐにゃりと歪み、おぞましくにやけた狂気がひょこり顔を出す。残酷でシニカルで、確かなロジックに裏打ちされたとびきりの悪夢の数々。しょっぱなの『椅子?人間!』からしてもう虫唾が走るほど気持ち悪く、不気味などんでん返しに身の毛がよだつ。元ネタを知らなくてもじゅうぶん楽しめるが、これを機に乱歩さんの原作を読み直してみるのもアリだ!
読了日:2月4日 著者:歌野晶午

魔女は甦る魔女は甦る感想
だいたい『カエル男』読んだときに「これ、あかんヤツや…」と思ったハズなのに手を出してまた同じ目に、、、ああ、痛い。もう主人公ってばどんだけ不死身よ。同じく無垢な少女や子どもが不当に虐待される描写もでらツラい。ヒッチコックの『鳥』に『バイオハザード』を足したようなパニックホラー。罪悪感を抱える主人公が葛藤の末に己の為すべきことを果たす姿は『エクソシスト』のカラス神父のよう。ただいかんせんヒロインの行動になんの共感も好感もわかなくて、彼女には終始イライラしっぱなしであった。ンもう。
読了日:2月3日 著者:中山七里

読書メーター



◆◇◆



やっぱり2月は過ぎるのが早いなー。
先月は自己最高の19冊を読了。しかもコミックなし!
比較的薄い本が多かったせいかもしれないけど、これはすごい。えらいゾ、自分(´∀`)
<藤堂比奈子シリーズ>は安定のおもしろさで◎ まだまだつづくヨカン。
<貴島柊志シリーズ>も4作で、続刊はもう永遠に読むことができないのはほんとうに悲しい。
貴島さんの過去も永遠に謎のままだ。

今月もリクエストしたい本が目白押し。
まずは澤村さんの『恐怖小説キリカ』、三津田さんの『黒面の狐』、青崎さんの『水族館の殺人』
あと、<座間味くんシリーズ>も。市川さんの『ジェリーフィッシュは凍らない』も捨てがたい。
なにより新刊が出たんだから、そろそろ有栖さんの『鍵の掛かった男』にも着手せねばっ。
楽しみやわ♪♪♪

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Posted by K@zumi

○○○○○○○○殺人事件

○○○○○○○○殺人事件 (講談社ノベルス)
早坂 吝
講談社
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アウトドアが趣味の公務員・沖らは、フリーライター・成瀬のブログで知り合い、仮面の男・黒沼が所有する孤島で毎年オフ会を行っていた。沖は、今年こそ大学院生・渚と両想いになりたいと思っていたが、成瀬が若い恋人を勝手に連れてくるなど波乱の予感。孤島に着いた翌朝、参加者の二人が失踪、続いて殺人事件が!さらには意図不明の密室が連続し…。果たして犯人は?そしてこの作品のタイトルとは?


なんと! 南国モード とはそーゆーことだったのかあ。

やられたー。つか、そんなん判るワケないやろ!?フツウ。

孤島に館に仮面の男。あふれる緑とまばゆい日差し。楽園の陰に横たわる不穏な空気。
思い起こせば至るところに伏線が張られていたのに、主人公の軽快な語り口につい乗せられて、
まんまとスル―させられていた。

くやしい。

しかも なんやねん、あのトリック
つうか、あんなことがトリックとして通用するなんてちょっと言葉が出ない。
最後はちょっぴり切なく締めくくられた青春おばかミステリ。ごちそうさん。

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Posted by K@zumi

首ざぶとん

首ざぶとん (角川ホラー文庫)
KADOKAWA / 角川書店 (2016-09-24)
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華道教室に通うまりかの先生・嵯峨御流正教授である龍彦の趣味は、なんと怪談蒐集。最初は引き気味のまりかだったが、龍彦の優しげな雰囲気に惹かれ、怪談蒐集の手伝いをすることとなる。ある日まりかは、「おざぶ…おざぶ…」という声が聞こえる穴の噂を聞く。早速龍彦に報告しその穴を調べに行くが、そこで2人は、奇妙で恐るべき怪異に巻き込まれてしまう―。新たな怪談の旗手が描く、日常に潜む怪異の世界。連作短編集。


語り口がはんなりとして滑らか。
やわらかい京ことばがひじょうに耳なじみが良い。
それゆえ“声に出して読みたい怪談”、という感じ?
ただし怪異との距離はより近くなったような気はするぅ…。

特に怖がりでも勇気があるわけでもないごく一般的な感覚の「まりか」と、
彼女の華道の師匠でもあり怪談蒐集家でもある理知的な思考の持ち主「龍彦」とのコンビがとても好相性。

4編の怪談はどれも甲乙つけがたいくらい淡々と気色悪いけれど、
やっぱりタイトル的にもインパクト大の『首ざぶとん』に1票ですかねえ。おざぶ……

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Posted by K@zumi

潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官

潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官
川瀬 七緒
講談社
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伊豆諸島の「神の出島」でミイラ化した女性の遺体が発見され、警視庁から岩楯警部補が派遣された。首吊りの痕跡から、解剖医は自殺と断定。死亡推定月日は3ヵ月以上前とされた。第一発見者によれば、島のハスキー犬がミイラを引きずってきたらしい。遅れて島に入った法医昆虫学者・赤堀涼子が、事前に解析した微物と、現場周辺を調べて出した結論は……。


相変わらずの吸引力。

ええなあ。時間を忘れてぐいぐい読ませてくれる。面白かった。
大吉が登場すると心からホッとするし、ワニくんなんてもう身内だ。
カメオ出演程度の露出だったけど、かまへんかまへん。

またこのシリーズは、毎回岩楯さんが組むことになる相棒たちの
ひとつの成長譚にもなっているところも大きな魅力やと思う。

洞窟でのアリの描写は子どもの頃に読んだ手塚漫画のワンシーンを思い出してビビりまくる。
救われぬまま逝った果歩が憐れでならないし、
彼女が職場で受けたイジメは実際にありそうで胸くそ悪い。

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Posted by K@zumi

月の扉

月の扉 (光文社文庫)
月の扉 (光文社文庫)
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石持 浅海
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週明けに国際会議を控え、厳重な警戒下にあった那覇空港で、ハイジャック事件が発生した。3人の犯行グループが、乳幼児を人質にとって乗客の自由を奪ったのだ。彼らの要求はただひとつ、那覇警察署に留置されている彼らの「師匠」石嶺孝志を、空港滑走路まで「連れてくること」だった。緊迫した状況の中、機内のトイレで、乗客の死体が発見された。誰が、なぜ、どのようにして―。


月は衛星ではない

あれは空にあいた穴だ

向こうの世界の光が穴からもれているから

光って見えるのだ


そういったのは丸尾末広氏だったかしら。

三人のハイジャッカーによって乗っ取られた航空機。
その機内トイレで起こった不可解な殺人。犯人は誰か?その方法とは!?

あり得ないシチュエーションで巻き込まれる人々と、
一筋縄ではいかない変化球な密室劇は石持作品のオハコやね。
緊迫のクライムサスペンス。
哀しすぎる動機と、座間味くんのロジカルな推理に打ちのめされてくらくらする。
静かに心に沁みいる傑作。


やー。石持センセイ、ますますファンになってしまったよ。
ひょうひょうとしつつも熱い男、偏狭でキレ者の座間味くんがええキャラしてる。
あの真壁が彼に絡んだのはもう運命なんやね。

人が夢みると書いて「儚い」となる。彼らの魂は救済されたのだろうか。

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Posted by K@zumi

黒龍荘の惨劇

黒龍荘の惨劇 (光文社文庫)
岡田 秀文
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その異様な大量殺人は、あまりの奇怪さゆえ、明治の闇に葬られた――
山縣有朋の別邸・黒龍荘で、山縣の影の金庫番・漆原安之丞が謎の死をとげた。
調査依頼を受けた探偵・月輪と杉山潤之助が邸に住み込んで監視をするなか、住人たちが次々と惨殺死体となって発見される――
史上屈指の残虐事件の裏には、誰もが想像だにしなかったおそるべき陰謀があった!!


表紙通りの胡散臭さ。

あり得んやろ、こんな館!ンもーダイスキです♡

わらべ唄に見立てられた殺人とか、仰々しい背景もデタラメな登場人物も
これ以上ないくらいお約束通りで可憐な胸は踊る踊る♪

「ガチ」の傍若無人ぶりもナイス。
周りの空気はまったく読まず、瞬時に場を凍りつかせるキャラの探偵は案外キライじゃないので(゚∀゚)
そして誰もいなくなるまでずんずん人が死にまくる。 ええの?ええのか。
大混迷の末、最終章で一気に怒涛の伏線回収。

いやーお見事!

いろんな意味でええもん読ましてもらいました。

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Posted by K@zumi

心臓と左手

心臓と左手―座間味くんの推理 (光文社文庫)
石持 浅海
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ミステリーにおける最大の謎は、人の心の奥深くにある――。警視庁の大迫(おおさこ)警視が、あのハイジャック事件で知り合った「座間味くん」と酒を酌み交わすとき、終わったはずの事件は、がらりとその様相を変える。切れ味抜群の推理を見せる安楽椅子探偵もの6編に、「月の扉」事件の11年後の決着を描いた佳編「再会」を加えた、石持ミステリーの魅力が溢れる連作短編集!


<座間味くんシリーズ>2冊目。
こちらは『月の扉』の後日譚を含めた珠玉の短編集。切れ味は鋭いです。もうわたし血だらけ。

すでに終わったと思われていた事件も
座間味くんのフィルターを通すとまったく違った景色が見えるフシギ。
本を通して一緒にお酒を酌み交わしながら、同じお料理をいただきながら
推理を聞くというのはなんとオツなことか。ああ、シアワセ。

一話ずつ読み終えるごとに、わたしもなんだかいい感じにほろ酔い気分になり
お腹もすっかり満たされたようだ。
「ごちそうさま。あー、おいしかった」そんな気持ちです。


どうやら彼も無事愛妻家となり、もう父親なのかあ。感慨深いなあ。
また憎いことに、一話進むごとに結婚から奥さんのつわりそして誕生、幼稚園と
お子さんがちょっとずつ成長していく様子が伺えるので
この辺大きくなる孫の近況を聞いてるみたいでほっこりしました。

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Posted by K@zumi

ONE 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子

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新人刑事・比奈子の故郷長野と都内で発見された幼児の部分遺体は神話等になぞらえて遺棄されていた。被虐待児童のカウンセリングを行う団体を探るなか深手を負った比奈子。一方、脱走した連続殺人鬼・都夜は……。


比奈ちゃん、愛されてるなあ。

犯人確保と比奈子救出に一丸となるチームの思いが熱い。
そして今回も三木&麗華のファインプレーが光る。ええコンビや。

ネグレクトや虐待をうけた子どもだから魂のない悪鬼のように育つとは云い切れないけれど、
それでも子どもの未来や人格を左右するのは
少なからずわたしたち大人の責任であることは痛感する。

クレイジーな都夜が比奈子への復讐心に燃えて脱走したはいいが、
本丸で真打登場とばかりに颯爽と雨合羽降臨した矢先
永久にすりっとお株を奪われる結果に…。

彼女死にきれんね。

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Posted by K@zumi

デカ梅

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鈴鹿の森庭園に行ってきました(・ω・)ノ

今年は開花が遅くて、まだ5分咲き程度だったかしら。
来週は満開やろね。ちょっと惜しかった!

ここに植わっている梅はどれも巨木で、
特にオバケしだれ梅はライトアップされると発光した巨神兵みたいになります。

来年はライトアップを撮ろう。


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Posted by K@zumi

湿地

湿地 (創元推理文庫)
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雨交じりの風が吹く、十月のレイキャヴィク。北の湿地にあるアパートで、老人の死体が発見された。被害者によって招き入れられた何者かが、突発的に殺害し、そのまま逃走したものと思われた。ずさんで不器用、典型的なアイスランドの殺人。だが、現場に残された三つの単語からなるメッセージが事件の様相を変えた。計画的な殺人なのか?しだいに明らかになる被害者の老人の隠された過去。レイキャヴィク警察犯罪捜査官エーレンデュルがたどり着いた衝撃の犯人、そして肺腑をえぐる真相とは。


重厚なサスペンス映画を観終わったような高揚感。
顔が火照るよ。心臓もバクバクしてる。

圧倒的な筆致で描かれる上質な北欧ミステリ。
とても面白かったが、できれば読み返したくないと思うくらい、
冷たく陰鬱な鈍色の苦しみを伴う物語だった。

ある老人の死をきっかけに、湿地に巣食う醜悪な悪霊がぞろぞろと這い出してくる。
ホラーでもないのに心が芯から冷え切ってしまう。
科学の進歩は目覚しい。
頭のいい人によって何もかもが細胞レベルでデータベース化されてしまう。
知らずに済めばこの悲劇は防げたのだろうか。暴かれた秘密の残酷さに絶句させられる。

サイドストーリーとして描かれる主人公のプライベートもなかなか壮絶で
読者はさまざまな毒気にあてられながら「血」や「家族」について考えさせられる。

世の中には知らなくてもいい秘密がある。
しかし人は苛酷な真実を追い求め、破滅の道を歩もうとする。
泥のようにやり切れない物語だったが、常に公平な彼の人柄に心底救われた。

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Posted by K@zumi

ようするに、怪異ではない。

ようするに、怪異ではない。<よう怪>シリーズ> (角川文庫)
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高校に入学した皆人が出会ったハル先輩は、筋金入りの妖怪マニア。彼女は皆人のもとに「妖怪がらみの事件」とやらを次々に持ち込んでくる。部室に出ると噂の幽霊の正体、天窓から覗くアフロ男、監視カメラに映らない万引き犯…。とある過去から妖怪を嫌う皆人は、ハル先輩に振り回されながらも謎を解き明かしていく。


妖怪噺ではあるけれど、雰囲気はとても明るくて気恥ずかしいくらい青春してる。
いやン、甘酸っぱいっ(*´ω`*)

何でもかんでも妖怪のせいにしようとするハル先輩に対して、否定のために孤軍奮闘する主人公。
まあ、世の中に不思議なことなどないってことで。
例のシリーズのようにどんよりとした重さはないので、お昼休みにふんわりと読める。
欲を云えば、舞台である境港市の風俗がもっと濃厚に描かれているとうれしい。

ちょっと古典部のキャラに似てなくもないかな?
あちらさんよりさらにアニメっぽいけど。

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Posted by K@zumi

ユレる想ヒ

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言い訳 するわけじゃないですけど、風がつよくてねえ。



ええ、言い訳 するわけじゃないですケド……





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ボケなんか手振れなんかようわからんね。ピントもデタラメやし。


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Posted by K@zumi

恐怖小説キリカ

恐怖小説 キリカ
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澤村 伊智
講談社
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人間が一番怖い―。あなたの日常を侵食する究極のサイコ・サスペンス!ホラー小説の新人賞を獲得し、僕は出版に向けて準備をはじめた。隣にはいつも支えてくれる最愛の妻・キリカ。順風満帆な日々が続くと思われたが、友人の一人が「作家とは人格破綻者である」「作家は不幸であるべき」と一方的な妄想を僕に押し付け、嫌がらせをはじめる。ストーカー行為、誹謗中傷の手紙、最悪の贈り物。やがて不幸は、僕とキリカのとある「秘密」を暴き出すが―。


読んで納得。

みなさんが感想書きにくいっておっしゃってたのはそーゆー訳なのね。なるほどなあ。
誉めても貶しても作者の術中にハマってまうってことかー。
ンもう。憎たらすぃ♪

作家というのは少なからずプライベートの切り売りというか
肚斬って内臓さらす、みたいなところが無きにしも非ずなので、
このお話もおそらく核心以外は極力ほんとうのことを書いてるのかもなあ。
と思いつつ読むといろんな意味で恐怖が増す。作家、熾烈やん?

危機管理意識が希薄で、SNSってけっこう個人情報がダダ漏れ。
その気にさえなれば自分の居場所が特定されることも決して不可能ではないと思うと震えあがる。
そう。匿名とはいえ、いい気になって調子こいてるといつか痛い目に遭うかもよ?

関西人らしいかなりイタい自虐ネタ、つうか自分あるあるをぶっこみ、同業者をも巻き込み
さらに読者にもつっこませながらある意味パーティーのようなサイコサスペンスに仕上げる。
フェイクドキュメンタリーとしてもエンタメホラーとしてもかなりイイ線いってます!

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Posted by K@zumi

黒面の狐

黒面の狐
黒面の狐
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三津田 信三
文藝春秋
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戦後まもない混乱期。主人公の物理波矢多(もとろい・はやた)は満洲の建国大学から日本に帰国し、足の向くままに北九州の炭鉱で炭坑夫となって働き始める。そこで、同室の合里が落盤事故で坑道に取り残されたのを皮切りに、炭坑夫が次々と自室で注連縄で首を括るという、不気味な連続怪死事件に遭遇する。その現場からはいつも、黒い狐の面をかぶった人影が立ち去るのが目撃され……。


ホラーじゃない三津田作品はほんとうに久しぶり。
背景となる炭鉱の風俗がとても丁寧に描かれていて興味深かった。

あまたの悲劇を体験し無神論者となった者ですら、
自然と神仏に縋ってしまうほどの不安を坑内には覚えるという。
怪談はまことしやかに語り継がれ、荒くれ者も俗習に従い、験を担ぐ。

そんな炭鉱が舞台ならさぞかしおどろおどろしい魑魅魍魎が登場すると思いきや、
意外にかっちりとした正統派本格。そして……

出ましたラストでのめくるめくミスディレクション!

これぞ三津田ミステリの真骨頂。このお約束がたまらん~
「手記」の部分は正直読むのがとても辛い。骨太な良作でした。


放浪探偵、物理波矢多(これまた刀城言耶なみにけったいな名前)も
どうやらシリーズ化しそうな気配ですね。
『木霊殺人事件』かあ。楽しみやなあ。
なんだか和田慎二さんの怪奇漫画『朱雀の紋章』を想起して勝手にぞわぞわしています(*´ω`)

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Posted by K@zumi

白雪姫には死んでもらう


空軍基地跡地の燃料貯蔵槽から人骨が発見された。検死の結果、11年前の連続少女殺害事件の被害者だと判明。折しも、犯人として逮捕された男が刑期を終え、故郷に戻っていた。彼は冤罪だと主張していたが村人たちに受け入れられず、暴力をふるわれ、母親まで歩道橋から突き落とされてしまう。捜査にあたる刑事オリヴァーとピア。人間のおぞましさと魅力を描いた衝撃の警察小説!


そのあまりにキャッチ―なタイトル。
ずうっと気になっていたのをようやく読了。
おもしろかった!!

閉鎖的な村で起こった殺人。村ぐるみで隠蔽される事の真相。白雪姫の謎。
登場人物はみんな何がしの不穏な秘密を抱えていて、それぞれが保身のために嘘を吐く。
まるでドイツ版横溝正史の世界。
田舎のしがらみの根深さは国の内外を問わず。おぞましい悪意も最恐なり。

それにしても出てくる男たちがことごとくヘタレでびっくり。
特にオリヴァーのグダグダぶりときたら思わず後頭部をスリッパではたきたくなるくらい。
それに比べて良くも悪くも女性陣のまあ何とも勇ましいことよ。
海外ドラマのように眼前に絵が浮かぶような臨場感でサイコーに興奮した!

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Posted by K@zumi

偽恋愛小説家

偽恋愛小説家 (朝日文庫)
森 晶麿
朝日新聞出版 (2016-07-07)
売り上げランキング: 300,616

晴雲出版からデビューした恋愛小説家・夢宮宇多と担当編集者の月子は、「シンデレラ」のようなエピソードを持つ女性を訪ねることになる。話を聞くうち、夢宮は彼女の恋物語に隠された恐ろしい“真実”に気づき…。おとぎ話に秘められたビターな恋と謎を読み解く連作ミステリ。


乙女がお伽噺に込めた夢や憧れをケンモホロロに打ちくだき、
そのうえ繰り広げられるのはけっこうな男女のドロドロ愛憎劇だったりするのですが
これがフシギと爽やかで、洗い立てのコットンシャツのような読み心地。

有名な『眠り姫』や『人魚姫』などの物語もアプローチの角度を変えることで
別の側面が見えてくるおもしろさ。
それが人間の暗部に渦巻いている負の感情とうまく合わさって、
甘くて残酷で小粋なミステリへと効果を発揮しています。

またラストで明かされる“あのトリック”にはまったく意表を突かれて
しばらく頭がついて行かなかったわン。



これが日本の民話・童謡が題材だと、あんな風なスタイリッシュな物語にはならず
ねとねとぎとぎとの血みどろ粘着ホラーになってしまうんだろうナ。

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Posted by K@zumi

十三回忌

十三回忌 (双葉文庫)
十三回忌 (双葉文庫)
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小島 正樹
双葉社 (2013-07-11)
売り上げランキング: 349,351

自殺とされた資産家夫人の不審死。彼女に呼び寄せられるかのごとく、法要のたびに少女が殺される。一周忌には生きながら串刺しにされ、三回忌には首を持ち去られ、七回忌には唇を切り取られていた。そして迎えた十三回忌、厳戒態勢の中、またもや事件が起きた―。巧みな謎と鮮やかな結末に驚愕必至の長編ミステリー。


年忌法要がおとずれる度に少女が死ぬ――
一周忌には串刺しに、三回忌には斬首され、七回忌には唇が切り取られる。

中でも一周忌の少女が超ヒサン。生きたまま串刺しにされるとかヴラドかよ?
まだ肛門からじゃないだけ救われる。救われないか。

意外な犯人もさることながら問題はそのトリック。

「アクロバティックすぎるやろっ!」

どんだけ運に恵まれてるんだ犯人!警察これで納得してほんまにええの?と心配でわらわらしてしまう。

人里離れた豪邸。胡散臭い人々。猟奇的な連続殺人。驚愕のトリック。
イイですねえ。目がハートですよ。人物が描けてないとか、この際どーでもええやないですか。

「いいぞ、モットヤレ♪」

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Posted by K@zumi

水族館の殺人

水族館の殺人 (創元推理文庫)
青崎 有吾
東京創元社
売り上げランキング: 165,645

夏休み真っ直中の8月4日、風ヶ丘高校新聞部の面々は、取材先の丸美水族館で驚愕のシーンを目撃。サメが飼育員の男性に食いついている!警察の捜査で浮かんだ容疑者は11人、しかもそれぞれに強固なアリバイが。袴田刑事は、しかたなく妹の柚乃に連絡を取った。あの駄目人間・裏染天馬を呼び出してもらうために。“若き平成のエラリー・クイーン”が、今度はアリバイ崩しに挑戦。


実は前作の記憶がほとんどないんだけど大丈夫かな?と思いつつ読了。

ミステリドラマ一般において警察が無能という設定はもはやテッパンではあるのだけど、、、
個人的にはしょうしょう切ない。まあおもしろいから良いんだけど。

事件解明にあたり、消去法によって着実に犯人を絞り込んでゆくところはまさに圧巻。すげえ。
これだけ蟻の這い出る隙もないほどの理詰めでやられたら、犯人ぐうの音も出んね。
もしもわたしがヤツだったら凍てつくような恐怖と緊張感で失神してしまいそうやわ。

ラストで天馬の口から語られる殺害の動機は、物語の軽快さとは裏腹に
苦い毒がありすぎて気持ちがざらついた。

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Posted by K@zumi

絡新婦の理[全4巻]


舞台は戦後まもない日本。聖ベルナール女学院に潜む、背徳の集団による呪いの儀式。世間を震え上がらせる連続殺人鬼・目潰し魔。二つの事件の陰で糸を張り巡らせる〝蜘蛛〟の正体とは? 京極堂、榎木津、木場ら、人気キャラクター総出演でおくる傑作ミステリがついに漫画化!


『魍魎』『狂骨』『姑獲鳥』ときて、ついに『絡新婦の理』だ。
原作ファンからも信頼の厚い志水センセイの百鬼夜行<京極堂篇>シリーズ第4弾。
完結本が出てから一気読みしようとずうっと温め続けていたとは、健気で我ながら泣ける。

『絡新婦』といえば、やはり冒頭での桜吹雪のシーンが印象的なのですが、
コミックでは残念ながら構成が変更されておりました。うわあ。マジか。
なんとも幽玄でドラマチックな演出だっただけに、ちょっぴり寂しい。
つか、京極堂の容貌が前作よりさらに邪悪になってきてほぼ妖怪化してるんですけど…ぉ?

それにしても、ここの中学生は発育がええのう。
しどけないバスローブ姿からのぞく夕子さんの豊満な谷間はとても十三歳にゃあ見えんゾ。
そして青木さんのパジャマがりんご柄だったのがなにげに萌えた。かわいい。
また降旗さんのジゴロ?ぶりがみょうに哀愁があってかっこよく見えるフシギ。
増岡弁護士と京極堂との会話シーンもコミカルで楽しい。彼(増岡さん)ってこんなキャラだっけ??

しかしちょっと油断するとすぐに目潰し魔と絞殺魔がコンランする。ううっ。脳内カオス。
グレートな志水センセイはご遺体の描写にも容赦がない。
それは男だろうが女だろうが、たとえうら若き乙女であったとしても。ある意味平等。
鼻水やヨダレどろどろ垂れまくりで小夜子ちゃんじゃっかん不憫。

益田さんはさすが元刑事なだけあって冷静な物腰で聴取がお上手。たいへん優秀でございます。
そしてエノさんはオイシイところを持っていく。
でもって京極堂のトホホな巻き込まれ感はやっぱりツボ(*´ω`)

満を持した最終巻はまるまる一冊すべてが謎解きの回。それでもまだ足りない印象。
原作を知っていても大概やのに、未読だったら理解が追いついていかなかったかも(それはおまえがアホだから)
それほど濃厚な最終巻でございました。人もあり得ないくらいばたばた死んだし。

彼女たちが死んだ理屈はわかったけれど、死ななければならなかった理由はわたしにはよくわからない。
原作でも思ったが、ジェンダーに翻弄されあまつさえ実父の手にかけられた葵がやはり憐れでならない。
ただ(コミックでの)茜にはフシギなほど何の感情もわかなかった。

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Posted by K@zumi

ようするに、怪異ではない。 ある夏の日のがらんどん

ようするに、怪異ではない。 ある夏の日のがらんどん (角川文庫)
皆藤 黒助
KADOKAWA/角川書店 (2015-08-25)
売り上げランキング: 256,805

季節は夏、妖怪を求めて今日も元気なハル先輩と振り回される皆人。海で拾った小瓶から謎の恋文を見つけ、皆で推理を始めるが、手紙に秘められた意外な真実が明らかになり。前代未聞の妖怪不在証明ミステリ、第2弾!


例によってまったりと青春しながら日常のささやかな謎をこれまたまったりと解き明かすシリーズ。

断じて妖怪の存在など認めない皆人と
隙あらば怪異に繋げてしまおうと虎視眈々としているハル先輩との
ズレた掛け合いに今回も和む。
性格がちょっと斜めってる皆人のツッコミが相変わらずぜつみょうで楽しい。

最終話では過去に皆人がイジメにあっていたエピソードが登場するが、
彼が深く心を痛めながらもそのことを飄々と受け止め、
持ち前の頭脳でもってささやかな抵抗も試みていたという柔軟さや
やがて自らの財産となる少女との出会いにほのかな救いを感じて、じんとした。

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Posted by K@zumi

自薦 THE どんでん返し

自薦 THE どんでん返し (双葉文庫)
綾辻 行人 有栖川 有栖 西澤 保彦 貫井 徳郎 法月 綸太郎 東川 篤哉
双葉社 (2016-05-12)
売り上げランキング: 144,252

十七歳年下の女性と結婚した助教授。妻が恐るべき運命を告白する…。ベストセラーを目指せと、編集長にたきつけられた作家はどこへ…。完璧なアリバイがあるのに、自分が犯人と供述する女子高生の目的は…。貸別荘で発見された五つの死体。全員死亡しているため、誰が犯人で誰が被害者なのか不明だ…。推理作家が、猟奇殺人の動機を解明すべく頼った人物とは…。独身の資産家を訪ねた甥。その甥には完全犯罪の計画があった…。六つのどんでん返しが、あなたを虜にする。


ホラーに密室、アリバイトリック、クローズドサークルにカニバリズム
とバラエティーに富んだ6篇のミステリ。そのどれもが「ザ・どんでん返し」
…と云っても顎が外れるような感じではなくて、ぞくりとくる戦慄物が多いような。

この短編集ではユキト・アヤツジの『再生』のみが既読。
この頃はまだ『富江』を知らなかったことをじんわりと思い出す。
綾辻さんにとって「咲谷由伊」って女は特別なんかな。あちこちで登場する。ジェラシー。

意外な解答にあっと驚いた貫井さんの『蝶番の問題』がなぞなぞみたいで心が踊った。

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Posted by K@zumi
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