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邪馬台―蓮丈那智フィールドファイルIV―

邪馬台―蓮丈那智フィールドファイルIV―
新潮社 (2012-04-27)
売り上げランキング: 55,275

蓮丈研究室に舞い込んできた手書きの古書「阿久仁村遺聞」。村の伝説や民話めいた挿話の数々は、鏡のモチーフに彩られつつ奇妙につながりを欠き真意も編まれた目的も不可解だった―。明治初期に地図から消えた村、隠蔽された惨殺事件、暗躍する怪人物。那智の推理が、村の来歴と「邪馬台国」の実像を射抜く時、古代から現代まで、歴史の闇を貫く「もう一つの日本史」が現前する。


まず、2010年に惜しくも急逝された北森先生の、シリーズ化作品においては最初で最後の長編である本作を、完成に導いてくださった浅野里沙子氏をはじめ出版に携わってくださったすべての方に感謝を。

北森先生は結末に関してのプロットを残していらっしゃらなかったみたいなので、浅野さんが編集部の協力のもと、氏の資料をベースに結末部分を彼女が書かれていますので、果たして北森先生の考えていた結末がこれであったのかは、もう誰にも分からないことですが。(殺人事件に対する明確な謎解きがないし、殺人事件自体がいっそなくてもいいくらいに意味のない扱いになっているのがちこっと残念)
先日、奇しくも米澤さんの『愚者のエンドロール』を見てなつかしく思い出していただけに、「ああ、まるでこの小説を地でいくような出来事って、ほんとうにあるんだな」とみょうに感慨深かったです。

マボロシの国とされる邪馬台国、それがどこにあったのかではなく、民俗学的アプローチから迫る考察はかなりぶっ飛んでいてたいへん興味深いです。
ただ、難解で理解できない部分もたくさんあり、おのれの勉強不足知識不足を痛感しました。
今回は蓮丈先生はどちらかといえばスーパーサブの立ち位置で、ほとんどが三國の独壇場だったように思います。成長したなあ、ミクニ。
そして、きゅうと胸がきしむのは、(わたしはそれほど北森作品を読み込んでいるワケではないのだけれど)それでも小説の後半部で文章の空気感がびみょうに変わる境目があるので、ああ、おそらくここでか…と思えるところがやってくること。
また、本作では北森さんの過去の各シリーズでの登場人物がほぼオールキャスト(工藤さん、ご夫婦でお店やってるんだ、、、なんかうれしい)で出演でとても豪華であると同時に、まるで北森先生はご自分の死期をそれとなく予感していたかのようで、なんとも哀しく切ない想いがします。

ああ、もうこれで愛する那智さんとはお別れなのか、、、と、読了後はとても寂しかったのですが、なんと朗報が舞い込んでまりました!
昨年末『天鬼越:蓮丈那智フィールドファイルV』なるものが出版されたモヨウ。まじすか!?
六編(うち、一編はプロットのみ←講演会でオシャカになったとか云っていたテレビドラマ用のだと思われ。三編は浅野さんオリジナル)からなる短編集だそうですが、もちろん似て非なるものであることは承知したうえで、それでも、たとえ二次小説的な位置づけであれ那智さんや三國ともう一度会えるのは、心躍ることに変わりはないのです。さっそく予約を…

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Posted by K@zumi

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