K's Diary

時はわたしに めまいだけを残していく
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残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―

残穢[ざんえ]―住んではいけない部屋― [DVD]
Happinet (2016-07-02)
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小野不由美の原作小説を『白ゆき姫殺人事件』の中村義洋監督が竹内結子主演で映画化したミステリー。「自分の部屋から奇妙な音がする」という読者からの手紙を受け取った小説家の女性が、そのマンションに秘められた過去の真相に迫っていく。


お世辞にも映像向きの派手な小説ではないだけに、いったいこの物語をどんな風に一本の映画として成立させるのだろうと、正直期待よりも不安の方が大きかったのですが、そんなことは杞憂だったようです。

久保さんが女子大生という設定なのと、主要人物があり得ないほど美男美女ぞろいだということ以外はほぼ原作通り。ただ、情報の出し方が原作とはじゃっかん違う。この辺がうまいんだなあ、と思う。
素材やピースは同じでも、出す順番や組み立て方の違いで、同じように淡々とはしていながらもドキュメンタリー風の原作から受ける恐怖とはひと味違う「物語」としての恐怖がしっかり伝播されていることに素直にびっくりしました。ケレン味のない、ひじょうに良く出来ている映像作品だと感じました。

この映画のレビューとしては、Souさんがものすごく的確に書いてらっしゃるので、わたしは「それ」をここにコピペするだけで事は足りるのですが、それではあまりにも芸がナイのでちょっとだけ突っ込んでみます。

まずは、あのゴミ屋敷のなかに単独で入ってっちゃった町内会のおじさんがとにかくスゴイ!
いやあこれはなかなかできることではありませんよ、フツウ。もうね、町会長さんの鏡やね。ほんま。
それに首をくくったおばあさんもまるで楳図漫画から抜けだしてきたみたく表情がうり二つで、よくもまあこれだけナイスな方を…と手をあわせたくなるくらいに鬼気迫っててスゴかったなあ。

新居に移った「私」の夫が、誰もいないはずの廊下の電気(センサーが人を感知して点くタイプ)が灯ったのを「なんだろうね」「不良品かなぁ」とまったく意に介さない大ボケぶりもいいアクセント。
また、狂っちゃった吉兼家の青年が、座敷牢に監禁されていたにもかかわらず屋根裏ならぬ床下の散歩者になって徘徊をくり返すための、その驚愕の脱出方法。これ、東川さんのユーモアミステリ『純喫茶「一服堂」の四季』最終話でもシュールすぎる密室トリックとして使われていたっけ…(どこまでも遠い目)
方法は同じ噴飯ものでもこの印象の差はなんなんだ、という見本のようなエピソードでありました。
それにしても心霊マニアの知識とネットワークは最強やなあ。さすが蛇の道は蛇。

『 神にも縋った。仏にも縋った。最後の手段として、魔をもって魔を祓おうとした。 』

『 でも、だめだった。 』


最恐物件である真辺家にかき集められた無数の曰く付きの道具やあちこちに貼られた魔除けの御札、ほとんど部屋ごとに置かれたいくつもの神棚に仏壇。これらの悲壮きわまりない惨状の描写は、映像で観ることによって、穢れに触れてしまった者の声にならない悲鳴や己を守るための必死さがよりいっそう明確に伝わってきて、耐えがたい恐怖と共にそうせざるを得なかった哀れな男の姿に心が痛くなる。

話しても祟られる。聞いても祟られる。出版社のスタッフくんといい、とんだとばっちりだ。

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2 Comments

Sou says...""
TBありがとうございました

新しいかたちのホラー演出で、よくできていましたね。

>最後の手段として、魔をもって魔を祓おうとした。

これ、よく考えると「貞子vs伽椰子」のシチュ(笑)
結構面白いらしいので観ようかどうか迷ってます。
貞子が登場するのを察して、トシオが一瞬怯えを見せるシーンとかあるらしいのですが、それいいんじゃないか、と。
2016.07.23 23:34 | URL | #KsYZ8hN2 [edit]
K@zumi says..."Souさん:"
> TBありがとうございました

こちらこそ、いつもアホな感想ですみません~
>
> これ、よく考えると「貞子vs伽椰子」のシチュ(笑)

「呪いには呪いぶつけんだよっ!」ってヤツですか?(ω)
伽椰子の家で呪いのビデオを見るんだとかなんとか。

『貞子vs伽椰子』ですが、娘が見に行ってきて、
バカにしてたら「うっかり怖かった」んだそうですよ。

わたしも観てみたいです、コレ。
2016.07.23 23:59 | URL | #pULoeKa6 [edit]

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