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失われた地図

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恩田 陸
KADOKAWA (2017-02-10)
売り上げランキング: 4,332

川崎、上野、大阪、呉、六本木…日本各地の旧軍都に発生する「裂け目」。かつてそこに生きた人々の記憶が形を成し、現代に蘇える。記憶の化身たちと戦う、“力”を携えた美しき男女、遼平と鮎観。運命の歯車は、同族の彼らが息子を授かったことから狂い始め―。新時代の到来は、闇か、光か。


遺恨怨恨うずまく土地に裂け目が発生。
歴史が抱える負のエネルギーの重さに比例するように
そこからわらわらとあふれ出す過去の亡霊や「グンカ」との攻防。
その裂け目を簪をつかって縫いとめるという超アナログな発想にクスリ。
登場する能力者がごく普通の人なのも暗示的な気がする。

反戦を扱う怖い小説だと思うが、
緊張感とゆるゆるのノー天気さが混然一体となってイイ塩梅に楽しめる。
根っからの恩田ファンにとってはじゅうぶんアリな作品だが
『蜜蜂と遠雷』から入った人が読んだら、面喰うんじゃないかな、おそらく。
あれもこれもどれもそれも、いろんな意味でみんな恩田陸の世界。
ちょっと一般受けしなさそうな作品を上梓するところも彼女の魅力だ。

好きな章は「桜」の場面。
にぎやかな花見客のなかにほんとうに死者が混ざっていても
きっとわからないだろうな、とわたしも思う。

装丁がとても美しかった。

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Posted by K@zumi

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